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2013 年度 実績報告書

貧栄養細菌による環境中の極微量汚染物質分解技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23656333
研究機関東北学院大学

研究代表者

中村 寛治  東北学院大学, 工学部, 教授 (90382655)

キーワード貧栄養細菌 / フェノールヒドロキシラーゼ / トリクロロエチレン / 緑色蛍光タンパク
研究概要

物質が微生物による分解を受ける際,一般的に数mg/Lつまりppmレベルでは効率よく分解される(Monod式での飽和定数:Ksがppmレベル)ことが知られている.しかしながら,微生物はさらに低濃度域である極微量ppbレベルの分解も効率的に行う(Ksがppbレベル)ことが、多くの研究によって示されている.しかしながら、その様な能力を有する微生物、貧栄養細菌の現状での利用はほとんど無い.そこで,本研究では,貧栄養細菌による分解現象を把握すると共に,その利用技術の開発を目指す。
研究では,貧栄養細菌としてフェノール資化細菌Cupriavidus sp. TW2株を単離した.本菌株は,フェノール誘導されるフェノールヒドロキシラーゼ(PH)によってトリクロロエチレン(TCE)を分解する.本菌株の分解能を常時発現させるため,PH遺伝子群の上流にtacプロモーター(Ptac)を相同的組換えによって導入した.作製された組換え体TW2-P株はTCE分解能を構成的に発現し,フェノール誘導されたTW2株より高い分解能を示した.また,TCEを環境基準である,30ppb以下に分解した.加えて,本組換え体の環境中でのCell レベルでの追跡を可能にするため,PH遺伝子群下流に緑色蛍光タンパク質をコードするGreen Fluorescent Protein (GFP)遺伝子を,同様に相同的組換えによって挿入した.作製されたTW2-PGF株は,蛍光顕微鏡下で緑色蛍光を発する細菌として,Cellレベルでの観察が可能となった.また,この時GFP遺伝子の導入は,ppbレベルのTCE分解能に影響を与えず,高分解能を維持した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 緑色蛍光タンパク質によるトリクロロエチレン分解細菌のラベル化2014

    • 著者名/発表者名
      中村寛治,渡辺健幸
    • 雑誌名

      土木学会論文集G (環境)

      巻: 70 ページ: 11-17

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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