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2012 年度 実施状況報告書

PCM入り銅フォームを利用した蒸暑地域の住宅におけるパッシブ冷房壁体の提案と評価

研究課題

研究課題/領域番号 23656346
研究機関東北大学

研究代表者

吉野 博  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30092373)

キーワード室内温熱環境 / パッシブ冷房 / 潜熱蓄熱体 / 壁体内通気 / 性能評価
研究概要

本研究は,平成23年度から平成25年度までの3年間の継続である。2年目である本年度の実績は以下の通りである。
1.前年度に製作された,銅フォームへのPCMの充填率および天然ゼオライトの添加の有無を変えた数種類のパネルについて,PCM融解時とPCM凝固時のそれぞれで熱伝導率の測定を行った。その結果から,PCMの充填率と熱伝導率のバランスを考慮して,暫定的に1種類のパネルを選択し,以降の検討を行うこととした。
2.1で選択したPCMパネルについて,パネルの温度に伴って変化する熱容量を測定し,パネルの温度と熱容量との関係についての基礎データを得た。
3.1で選択したPCMパネルをパッシブ冷房壁体の部分模型に組み込み,暑熱地域の外気温度を再現した人工気象室に設置して,本PCMパネルの有効性を検証する実験を行った。その結果,本PCMパネルは,市販されている従来のPCMパネルに比べて,より効率的に日中の吸熱と夜間の放熱が行われることを明らかにした。また,本パネルを効率的に利用するための夜間換気(壁体内通気)方法についても検討を行い,実験によりその効果を確認した。
4.本パッシブ冷房壁体を住宅に適用することによる室温低下効果を予測するための数値解析モデルを構築し,本モデルの検証のために3の実験との比較を行った。しかしながら,十分な再現精度が得られないことが判明したため,問題点の抽出と解決のための検討を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度に実施予定であったPCMパネルの熱特性に関する測定とパッシブ冷房壁体の部分模型実験が,予定通り実施されているため。また,数値解析モデルの構築に関しても,当初から平成25年度に完了する予定となっており,計画に特段大きな変更は無い。

今後の研究の推進方策

平成24年度から継続して数値解析モデルの検討を行い,その精度改善を図る。また,平成23年度に実施した現状調査なども踏まえ,アジアの蒸暑地域おける本パッシブ冷房壁体の適用可能性について,数値解析により検討する。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は,平成23年度および平成24年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成25年度請求額と合わせ,次年度に計画している研究の遂行のために使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Comparative study of indoor environment in residential buildings in hot humid climate of Malaysia2012

    • 著者名/発表者名
      M.I.M. Hafizal, H. Yoshino, T. Goto
    • 学会等名
      World Academy of Engineering and Technology Conference
    • 発表場所
      Paris, France
    • 年月日
      20121128-20121129
  • [学会発表] The comparison of energy consumption and indoor environment of residential building in hot humid climate cities in the case of Penang, malaysia, and Ho Chi Minh, vietnam2012

    • 著者名/発表者名
      M.I.M. Hafizal, H. Yoshino, and T.V. Le Phan
    • 学会等名
      The 12th Science Council of Asia Conference-Mobilizing Science Toward Green Economy
    • 発表場所
      Bogor, Indonesia
    • 年月日
      20120710-20120712

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公開日: 2014-07-24  

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