研究課題/領域番号 |
23656360
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大貝 彰 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10160433)
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研究分担者 |
浅野 純一郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10270258)
姥浦 道生 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20378269)
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キーワード | 都市・地域計画 / 広域計画 / 社会的サービス機能 / 集約化 / 凝集化 / ガバナンス / 官民連携 |
研究概要 |
1.「集約化拠点」と「連携」による空間形成のあり方(大貝)では,初年度開発した空間シミュレーター・モデルの精緻化を行い,シナリオ設定によるシミュレーション結果から,居住地凝集化と施設拠点化には,政策による施設維持支援と施設までの移動のしやすさが大きく影響することから,人口減少下の日本の中長期的な都市地域空間形成にはサービス・サブ拠点の維持政策が重要であることを示唆した。 2.社会的サービス機能の垂直的・水平的分担の戦略的手法(姥浦)では,ドイツにおける部門別インフラ施設の整備計画と空間計画との関係を調査し,公共サービス維持のために,地域の拠点形成の重要性が認識されていること,その実現のために部門別計画と空間計画との連携が進められていることを明らかにした。また日本における同様の制度として,福岡県,長崎県の大規模集客施設の立地コントロールに着目して調査を行い,調整のための計画は策定されているが,実現とモニタリングに課題があることを明らかにした。 3.居住地凝集化の土地利用誘導手法(浅野)では,中山間地域における居住の凝集化を土地利用計画の観点から進める可能性を検討した。中山間地域を広く抱える自治体へのアンケート調査を主とし,具体的土地利用計画の活用として都市マスタープランがあること,少数ではあるが規制誘導手段で居住の凝集化を進める事例があることを示した。また先進的事例における都市マスタープラン記載の特色を,拠点設定,土地利用計画,都市施設の項目毎に明らかにし,担保手段との関係を整理した。 4.加えて,広域空間戦略とガバナンスの海外先進事例として,大貝はイングランドの空間計画制度の変遷を明らかにし,広域ガバナンスはリージョンからシティ・リージョンへ空間レベルを変え,官民協働の新たな体制へ移行しつつあることを明らかにした。
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