本研究は隣接する地域が相補的関係を構築することが今後の地域づくりにとって重要であるという観点に立ち、岐阜県郡上市を研究のフィールドとして、山間部に産する間伐材の活用と中心市街地のまちづくりを結びつけることを試みた。 具体的成果としては、林業関係者および、木材関係の職人、デザイナー、などを巻き込んだ多面的で柔軟なモノづくりのネットワークの構築。地域の文化的背景を織り込み、まちづくりプログラムと連動したプロダクトのデザインおよび展開手法の開発が挙げられる。今後、更に実践的検討を行う必要があるが、単なる製品開発に留まらない隣接地域で共有される生活文化に根ざしたモノづくりの可能性が示唆された。
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