研究課題
挑戦的萌芽研究
サンドイッチ型のLa2SiO5/La2Si2O7/La2SiO5拡散対を1600℃で50時間加熱することで、c軸高配向したアパタイト型La9.50Si6O26.25多結晶体の作製に成功した。得られた多結晶体は偏光顕微鏡とX線回折法、複素インピーダンス法を用いて評価した。加熱した拡散対は機械研磨することで、拡散対の最も内側に位置する結晶配向電解質を取り出した。この電解質の配向方向に平行な酸化物イオン伝導度は、450℃で2.0×10-2S/cmであり、温度の上昇とともに増加し、700℃では7.9×10-2S/cmに達する。この値はc軸配向アパタイト型La9.33Si6O26多結晶体の約2.5倍に相当する。これら2種類の配向多結晶体の活性化エネルギーは、共に0.35eVであることから、伝導機構は同一であると考えられる。La9.50Si6O26.25とLa9.33Si6O26の結晶構造を単結晶X線回折法で決定したところ、両方の結晶構造は空間群P63/mであり、Si原子に結合している12i席の酸素原子位置に不規則性が確認できた。さらに、4fと6h席のLa原子位置にも非調和熱振動で近似できる不規則性がみられた。La9.50Si6O26.25の結晶構造中には、格子間に過剰な酸化物イオンが存在することを初めて示すことができ、高い酸化物イオン伝導性との相関関係を初めて示すことができた
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