学術的観点から原子レベルにおける剪断破断のメカニズムを解明することにより、アモルファス合金の実用化における最大の問題点である塑性加工性に新たな知見を得ることを目的とし、SEM/FIB(Dual beam)装置を用い、ナノ機械試験の準備のためアモルファスナノワイヤを切断、デポ固定を実施して、これに対して原子分解能を有する透過電子顕微鏡を用いて引張応力下のアモルファスナノワイヤの構造的変化を観測することを予定していた。ところが平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、Dual beam装置、透過電子顕微鏡に甚大なダメージを受けたため、目的としていたナノ機械試験の研究に大幅な遅延が生じた。従って、アモルファスナノワイヤの大量生産に関する研究にフォーカスを定め研究を推進した結果、Pd系、Zr系、Fe系、Co系など様々なアモルファス合金からナノワイヤを大量生産する手法を見出すことに成功した。
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