研究課題
挑戦的萌芽研究
CNTの表面に積極的に欠陥を導入することにより、CNTの分散性を改善し、緻密でかつ、密着したCNT/マトリックス界面を形成すると同時に、炭化物の形成元素を含有した合金粉末をマトリックスに用い、CNT側面の局所的なナノ形状欠陥に炭化物を析出させることを試みた。その結果、カーボンナノチューブ(CNT)の表面処理により、グラフェン表面にある程度制御されたナノサイズの表面欠陥を導入することが可能となり、そこへ意図的にCr炭化物を局所的に析出させることに成功した。Cr炭化物は、CNTの欠陥部に形成されていることがTEMにより、観察された。電了線解析から形成された炭化物はC7C3結晶は(100)面がCNT表面に接しており、エピタキシャル的に成長している。CNTの径方向に成長し、かつ、CNT表面に沿って成長していることが分かった。CuCr/CNT複合材料ではCuよりも引張り強さが増加しており、Cr炭化物の形成により、CNTとCrマトリックス界面の荷重伝達効率が改善されたためと考えられる。
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Acta Materialia
巻: 61(2) ページ: 708-716
http://dx.doi.org/10.1016/j.actamat.2012.10.022