合金の相分離現象には高アスペクト比のナノ構造を自発的に形成するものが多い。本研究では、大気中での超微細塑性加工を活用し相分離の起点を一定間隔に制御する新しい加工技術を開発している。層状組織を形成するTi-Al合金に注目し、超微細塑性加工によるγ-TiAl相析出サイトの制御を試みた。超微細塑性加工後のTEM観察の結果、変形部の下にのみ(0001)面に沿う高密度な転位帯の形成が認められた。1173 Kにて二相化焼鈍を施すと変形部にのみγ相が析出した。すなわち超微細加工により析出物の位置の制御に成功した。
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