絶縁基板におけるナノプローブリソグラフィを目的とし、そのレジスト膜の選定を行った。高精細なナノ加工を実現するためには、シングルナノメートルオーダーの超薄膜である必要がある。そこで本研究では、超薄膜でかつ一様性の高い自己集積化単分子膜(self-assembled monolayer ; SAM)に着目し、その特性を評価した。基板として、代表的な酸化物である酸化アルミニウムを用い、それを被覆可能なSAMとして、アルキルホスホン酸SAMに着目した。アルキルホスホン酸SAMは、原料分子を含むエタノール溶液に基板を浸漬する方法(液相法)により作製した。製膜濃度・温度の最適化により、欠陥がほとんどなく、かつ平坦性の高い高密度なSAMを得ることに成功し、アルキルホスホン酸SAMのレジスト膜としての有用性が確認された。
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