研究課題/領域番号 |
23656500
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿尻 雅文 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (60182995)
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研究分担者 |
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40311550)
青木 宣明 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 助教 (90437244)
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キーワード | 新規炭素材料 / ボールミリング / ダイモンドアンビル / トポロジー研究 |
研究概要 |
ボールミルを用いた瞬間的高温高圧場の実現により、グラファイト結晶からの相転移によるK4合成、シリカによるK4類縁構造の形成に挑戦した。また、DACを用いたin situ実験については、最近、同様の方法で窒素ガスから窒素固体結晶が高圧下で生成されることが報告されており、第一原理計算の結果に基づいて想定される高温超高圧下におけるK4窒素結晶の合成に挑戦した。第一原理計算による物性評価については、アルカリ金属ないしアルカリ土類金属をドープしたK4結晶の構造安定性を評価した。密度汎関数法に基づく計算により、炭素より構成される新規結晶構造は構造的に不安定であることが明らかとなった。そこで、この炭素格子にNaイオンをドーピングしたNaC2結晶についても計算を行った所、NaC2結晶は構造的に安定であることが明らかとなった。ドーピングを行った際にも、炭素原子間の特徴的なネットワーク構造は保たれており、ドーピングを行うことで、合成が容易になりうることが明らかとなった。これらの成果をもとに、ボールミルを用いた瞬間的高温高圧場の実現により、グラファイト結晶からの相転移によるK4合成、シリカによるK4類縁構造の形成に挑戦した。また、DACを用いたin-situ実験についても合成への挑戦を行った。その結果、様々な結晶構造の合成に成功した。その中には未知の結晶構造も含まれており、精度の高いX回折測定を通じて、生成物の解明を進める予定である。
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