研究概要 |
インフルエンザワクチン生産時にウイルスを増殖させる発育鶏卵の漿尿膜はヒトウイルス増殖に適さず、トランスジェニックニワトリ作製技術を応用して糖鎖を改変することでワクチン生産を効率化できる可能性があり、そのための基礎的検討を行った。まず、eGFP発現トランスジェニックニワトリの受精卵を用い、アクチンプロモーターを用いれば外来遺伝子を漿尿膜で効率よく発現できることを確認した。また、ヒトウイルスの感染に重要とされるα2,6シアル酸を付加するシアル酸転移酵素及び効果の高いワクチンとなることが期待できるαガラクトース転移酵素遺伝子を発現するレトロウイルスベクターのパッケージング細胞を樹立した。これらは、漿尿膜の糖鎖改変ニワトリ作製へ向けた有用なツールとなることが期待される。
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