波力エネルギーを電気エネルギーに変換するためのマルチカラム型波力発電浮体システムの開発に関わる研究を行った。マルチカラム型発電浮体は、円筒型OWC(振動水柱カラム)および浮力カラムをデッキ下に配置したものである。まず、発電装置が取り付けられ円筒型OWCカラムについて水槽実験を行い、波力エネルギーに対する1次変換性能について調べた。次に波に対してポテンシャル理論に基づく領域分割法の数値解析プログラムを開発して数値解析を行い、実験結果との比較を行いよく一致することを確認した。さらに、複数カラムの流体力学的相互干渉を調べるために2本のOWCカラムおよび浮力カラムを並べて水槽実験を行い、相互干渉の度合いおよび1次変換効率を調べ、複数カラム配置によって一次変換効率が倍増することが確認できた。さらにこの相互干渉影響を数値解析によって予測するための手法について開発を行った。
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