廃棄プラスチックの不飽和ポリエステル(UP樹脂)の分解性の向上を図るため、菜種油に適合する触媒とその添加方法を開発した。KOHなど計6種の触媒を添加した植物油中で、UP樹脂の熱分解を行った。UPの分解速度は、触媒なしで1.6wt%/minであったのに対し、1.0wt%のKOH添加により、3.6wt%/minまで向上した。 触媒を用いてUP樹脂を熱分解した油化物のFTIR分析を行った。分析から触媒の有無によるUP分解物の大きな差異は、確認できなかった。リサイクル技術として、UP分解油からディーゼル燃料の製造を行った。また、UP樹脂の分解反応中の揮発物質を冷却して、フタル酸を分離回収できた。
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