研究課題
"Blob発生・伝播の速度場構造とメゾスケール揺らぎのユニバーサルな統計確率分布の解明"本研究では単純トロイダル配位で観測されるblobを対象に次の2つのアプローチでトカマクの開放系磁場領域の速度場揺らぎの性質を明らかにすることをめざす。第一の手法と目的は高速カメラを用いてblobの発生・駆動・伝播のすべての過程における速度場の動的時空間構造を計測し、密度場との関係を明らかにすること、第2の手法と目的は間歇揺らぎとしての特徴を有するblob系の揺らぎを静的確率事象としてとらえ、その確率密度関数が従う確率分布則を明らかにすることである。23年度はイメージインテンシファイヤーを購入し、微弱光を高速で観測できるようにシステムの向上を図った。それを用いて、ブロッブの発生、伝播に関して、新たに、印加磁場強度とミラー比の違いを考慮した観測結果を得ることができ、日本物理学会にて口頭発表を行い、電気学会に論文投稿中である。同時に速度場の計測として、HeIIの光学フィルターを用いて、強度比から速度を算定することにより、背景流れ場の観測に成功した。初期結果は国際会議で発表し、論文に投稿中である。
1: 当初の計画以上に進展している
2次元速度場計測は3個の光学フィルターをショットごとに交換して観測をはじめた。年度前半で十分計測可能であることを明らかにしたので、後半では再現性よくフィルターを交換できるシステムを導入し、それにより再現性のよいデータを確保できた。これらの進展は予想以上にうまくいったので、初期結果を国際会議で発表し、初期結果を論文として投稿した。 24年度には3本の光学ファイバーと3個のフィルターを組み合わせた同時計測システムを導入し、実験再現性を保証した環境下で観測を行う事を目指す。
本研究に関しては、高poloidal ベータの閉じ込め配位形成過程を対象として、メゾスケールの物理を揺動と速度場の観点から研究する計画で進めてきた。昨年度揺動に強い影響を与えるプラズマの流れ計測をsharp edgeを有する光学的フィルターでの強度比によって2次元的に計測する手法を導入したところ、思いの外うまくいくことがわかり、今年度は速度場のcalibrationに加えて、再現性のよい実験データを得ることを目指す。
24年度は流れ計測、背景プラズマパラメター計測、揺動計測の3つをフィルターを交換することなく計測できるように改造を加える。1)流れ計測には3個のHeIIフィルターを3分岐ファイバーに接続し 速度場を、2)背景プラズマパラメター計測は 3個のHeIを用いる。これも同じファイバーシステムで、計測し、2ショットで、速度とパラメターの2次元像を観測する。新たな研究費を調達できれば、同時計測が可能な環境と経験を積む。 今年度の予算で、ファイバー、フィルター等を組み合わせた光学BOXを製作する。すでに、レンズ4個、half mirror2個、反射ミラー1個、が調達指定あるので、それらを設置するアルミの光学boxを設計・製作する。これは5月末には完成するので、前期の実験で、このシステムでの初期結果を得る予定である。
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