本研究では、バイオロギングの技術と二重標識水法を組み合わせ、野生動物がとる各々の行動のエネルギー消費量を定量化する方法の確立を目指した。二重標識水法を海鳥であるウトウとオオミズナギドリに適用し、測定精度の確立をした。測定期間中に安定同位体の排出を大きくすることによって、安定同位体の分析時に発生するばらつきを小さくできることが明らかとなった。アヒルを用いた実験から、個体にかかる加速度の大きさとエネルギー消費量が正の相関関係を持つことが明らかとなった。二重標識水法とバイオロギングの技術とを組み合わせ、オオミズナギドリの飛行時のエネルギー消費量が静止時の2.9倍と推定できた。
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