研究課題/領域番号 |
23657028
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中山 亨 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80268523)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 国際情報交流 |
研究概要 |
イソフラボン-DPBA複合体の分光特性についての申請者らのこれまでの実験データをベースにして,種々のイソフラボン及びその配糖体の蛍光スペクトルなどについて詳細に解析し,in vivoにおけるイソフラボンイメージング条件を検討した.また,イソフラボン骨格の生合成酵素である2-ヒドロキシイソフラバノン合成酵素(IFS)および液胞移行のための配糖化を触媒するイソフラボン7-O-グルコシルトランスフェラーゼ(GmIF7GT)を過剰発現させるコンストラクトを作製している.この際,グルココルチコイド受容体とグルココルチコイド誘導体(デキサメタゾン,DEX)を利用した特異的遺伝子発現誘導系による発現系を適用している.作製したコンストラクトについて,Agrobacterium rhizogenesを用いた毛状根の形質転換系による導入を試みている.また代謝物の蓄積量の変動を分析するための高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件を確立した.液胞に由来するイソフラボンの局在を明確に解析するため,液胞(膜)に局在するタンパク質を蛍光タンパク質に融合させ,そのダイズ根で発現を試みている.液胞の水チャンネルであるtonoplast intrinsic protein (TIP)の複数のサブタイプを局在マーカータンパク質の候補として用い,また膜小胞のリアルタイムイメージングを行なう必要があるため,融合させる蛍光タンパク質はKikume Green-Redを用いている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フラボノイドイメージングのため,蛍光ラベルの特異性と感度をさらに上げる必要がある.また植物の形質転換に時間を要しており,引き続き条件検討を行う.
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今後の研究の推進方策 |
フラボノイドイメージングの特異性と感度をさらに上げため,検出原理の異なる他の方法についても検討したい.また植物の形質転換の条件検討を引き続き実施する.
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度は,当初目標とされたフラボノイドイメージングの特異性と感度が十分に得られず,次の研究タスクに移行できなかったため,残額が発生した.次年度は,フラボノイドイメージングの特異性と感度をさらに上げため,検出原理の異なる他の方法についても検討したい.そのための実験の遂行に必要な化学試薬・遺伝子工学試薬・理化学消耗品等の物品費,および情報収集(学会参加)のための旅費を計上する.
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