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2011 年度 実施状況報告書

セグメントラベルと先端的NMR手法を駆使した高分子量蛋白質複合体の相互作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 23657070
研究機関北海道大学

研究代表者

石森 浩一郎  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20192487)

研究分担者 内田 毅  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (30343742)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードセグメントラベル / 多次元NMR / 蛋白質複合体 / 蛋白質間相互作用 / 安定同位体ラベル
研究概要

本年度は,セグメント安定同位体ラベル法の確立と蛋白質複合体への応用の可能性,および先端的NMR測定手法の測定条件の最適化について検討を行った.1.セグメント安定同位体ラベル法の確立 セグメントラベルを試みる蛋白質のうち,鉄代謝制御蛋白質のIRP2については,セグメント安定同位体ラベル可能にするため,大腸菌での発現系の構築を試みたが,蛋白質の不溶化や失活化でプロモーター培養条件の再検討が必要となった.一方,転写因子Irrについては,大腸菌による再現性の良い発現,精製方法を確立することができ,セグメント化,安定同位体化についてもその予備的な実験において問題ないことが確認された.酸化酵素CcOについては,サブユニット数が少なく,サブユニットの再構成が可能で,これまでに構造的,機能的情報が多く報告されている高等動物のシトクロムcとも相互作用可能な光合成細菌由来のCcOを選択し,その発現,精製系を構築した.最終的な精製量についてはまだ少ないが,培養条件の改善により,上昇が期待できる状況である.2.先端的NMR測定手法の測定条件の最適化 蛋白質相互作用を解明するための先端的NMR測定手法について,使用予定にクライオプローブ装着の600MHzNMR装置を用いてその測定条件の最適化を行った.緩和測定については,本研究者らの既報(Sakamoto et al., BBRC, 2010, 398, 231)に従い,交換,平衡系でも解析可能なように解析方法を検討した.また,TCS測定や残余双極子結合測定,Distance Geometry法においては,予備的な測定を行い,測定パラメータの絞り込みを行い,平成24年度には本格的な測定が可能になる状況である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験項目1のセグメント安定同位体ラベル法の確立については,3種の蛋白質について,ほぼ予定通り予備的検討を終了することができ,問題点を明らかにすることができた.実験項目2の先端的NMR測定手法の測定条件の最適化についても,使用予定の装置を用いて測定パラメータの検討を行ない,本格的な測定についての大きな問題がないことを確認できた.

今後の研究の推進方策

平成23年度はほぼ順調に研究計画が遂行できたので,平成24年度についても当初の予定通り研究を進めるが,やはり予想通り,巨大蛋白質,膜蛋白質のセグメントラベル化は容易ではないことが予備実験でも示された.状況によっては3つの蛋白質のうち,伊豆絵は一つに絞って先に研究を進めることも想定している.また,使用予定のNMR装置についても,その性能上やや十分ではない面が示唆されたので,大阪大学蛋白質研究所の950MHzNMRの共同利用等も視野に入れて研究を進める.

次年度の研究費の使用計画

平成23年度は,IRPの大腸菌における発現に関する実験の進行がやや遅れたので,当初の計画よりは培地の使用量が少なく,次年度の培地購入費用に合わせて使用する予定である.他の研究費の使用計画については当初の予定通りである.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://wwwchem.sci.hokudai.ac.jp/~stchem/

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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