研究課題
挑戦的萌芽研究
クロマチンはコアヒストン各2分子と約147bpのDNAから構成されるヌクレオソームを基本単位とする。この機能はヒストンの化学修飾を介して調節されるが、この過程はクロマチンリモデリングと呼ばれる。また、コアヒストンをヌクレオソームに組みいれる過程はDepositionとよばれ、ヒストンシャペロンにより調節される。概日リズムは生体の生理機能の周期を外環境に適応させ恒常性を維持する生命現象であり分子時計と呼ばれる転写機構により制御されているが、特にBMAL1は分子時計の重要な制御因子である。一方細胞死制御因子DAXXは近年DAXXが新規のヒストンH3. 3のシャペロンとして機能することが報告されている。研究代表者はDAXXを新規のBMAL1結合因子として同定しており、本研究は特にChIP解析を用いて、分子時計により制御される遺伝子のプロモーター上に時間依存的にヒストンH3. 3がDepositionされることを見出した。さらに、研究代表者はこのヒストンH3. 3のDepositionとDAXX:BMAL1複合体形成が同じタイミングで観察されることを見出した。これらの知見は、DAXX:BMAL1複合体が時間依存的にヒストンH3. 3を分子時計の標的遺伝子のプロモーター上にDepositionすることで、転写を調節することを示唆している。
すべて 2012 2011 2010 その他
すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
J. Biol. Chem.
巻: 287 ページ: 8318-8326
Appl. Magn. Reson
巻: 42 ページ: 69-77
Biol. Pharm. Bull
巻: 34 ページ: 1343-1347
Cell Metab
巻: 12 ページ: 509-520
http://www.tmd.ac.jp/mri/dbio/index.html