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2011 年度 実施状況報告書

ゲノム継承を確実にする染色体分離の同期性を保証する仕組み

研究課題

研究課題/領域番号 23657118
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

進藤 軌久  公益財団法人がん研究会, がん研究所, 研究員 (00512253)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード紡錘体チェックポイント / 分裂期後期 / 染色体分離
研究概要

染色体の分離は「コヒージョンの解除」と「K-fiberによる牽引力の増大」という2つの要因が関与していることが知られているが、本研究では、このどちらが分離の瞬間を規定しているのかを検討することとした。以下の3つの大枠を設けて研究を推進している。(1)単極後期の開始と紡錘体チェックポイントとの関連性の検討。(2)K-fiberによる牽引力の瞬発的増大を誘導するスイッチング機構の解明。(3)染色体分離の開始とセパレースの活性化及びコヒーシン分解のキネティックス測定。当該年度は、(1)を完了し、(2)の途中までを完了した。(1)単極後期の開始と紡錘体チェックポイントとの関連性の検討。後期のモデルとして単極後期を扱う前に、2極後期との相違を多角的に検討する必要がある。そこでまず、通常の2極後期と同様に単極後期の開始が紡錘体形成チェックポイントの解除を伴うか検証するために、APC/Cの分解標的タンパク質であるサイクリンB及びセキュリンを蛍光標識した細胞においてこれらのタンパク質の分解動態を定量した。その結果、2極後期と単極後期のいずれの場合も後期開始前から漸減した。また、このときのMad2やBubR1などのチェックポイント分子の動態を調べたところ、キネトコアからの消失がいずれの場合でも観察された。したがって、単極後期も通常の2極後期と同様に紡錘体チェックポイントの解除を伴うことがわかった。(2)K-fiberによる牽引力の瞬発的増大を誘導するスイッチング機構の解明。この解析に必要となるチューブリンおよび微小管の重合脱重合の指標となるEB3を可視化した細胞を樹立し、解析の最適条件の検討を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

次年度に使用する細胞株の樹立も終了し、解析準備が完了している。またセパレース活性を測定するレポーター細胞の作製も完了し上記(3)の解析の準備も完了している。

今後の研究の推進方策

計画通り、(2)と(3)の解析を進める。

次年度の研究費の使用計画

抗体ならびにRNAiオリゴの購入、生細胞観察用のチャンバーの購入、学会発表のための旅費に使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Separaseは染色体分離において一人二役を果たす2012

    • 著者名/発表者名
      進藤軌久、広田亨
    • 学会等名
      第29回染色体ワークショップ
    • 発表場所
      仙台秋保温泉ホテルニュー水戸屋、仙台市
    • 年月日
      2012年1月27日
  • [学会発表] Separaseの自己切断による染色体分配制御2012

    • 著者名/発表者名
      熊田和貴、進藤軌久、広田亨
    • 学会等名
      第29回染色体ワークショップ
    • 発表場所
      仙台秋保温泉ホテルニュー水戸屋、仙台市
    • 年月日
      2012年1月27日
  • [学会発表] Dual role of separase during the metaphase-to-anaphase transition ensures chromosome segregation in mammalian cells.2011

    • 著者名/発表者名
      Norihisa Shindo, Toru Hirota
    • 学会等名
      ASCB annual meeting 2011
    • 発表場所
      コロラドコンベンションセンター、デンバー、アメリカ合衆国
    • 年月日
      2011年12月4日

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公開日: 2013-07-10  

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