• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

リン酸化・脱リン酸化酵素が構成する「相互抑制ループ」の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23657134
研究機関熊本大学

研究代表者

持田 悟  熊本大学, 大学院先導機構, 特任助教 (60590304)

キーワード細胞分裂
研究概要

昨年にの結果を受け、ENSAが細胞外シグナルを受け取り、細胞分裂を制御している受容分である可能性を検証した。ENSAにはチロシン残基が4つ存在するが、その中でも中央領域に存在するY64とY70が生物種を通じて保存されており、かつin vivoでのリン酸化が報告されていた。しかし、これまでのところこのリン酸化の機能は全くの不明である。これに対し、特にY70周辺配列が受容体型チロシンキナーゼで1つであるEGF受容体に基質認識配列に合致したことから、EFG受容体を用いてENSAをin vitroでリン酸化した。その結果、弱いながらもEGF受容体はENSAタンパク質をリン酸化することが明らかになった。その後、これらのチロシン残基をアラニンに置換した変異型ENSAを作成し、リン酸化の減少が起こるかどうかの検証準備が整った。これにより実際にENSAのどの残基がリン酸化されるかが分かるはずである。さらにSykキナーゼ等もENSAをリン酸化する候補に挙がった。これらの結果は、ENSAが細胞外からの増殖シグナルを受容し、リン酸化バランスを変化させることによって細胞分裂を微調整する可能性を示したものである。ENSAは細胞分裂以外にも生理的な機能が次々と報告されており、その重要性はますます高まっている。次年度はこの結果を元に、ENSAリン酸化の具体的な生理的役割の解析を、細胞学的側面と生化学的解析を組み合わせて進めて行く。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ENSAが、これまで知られていなかった細胞外増殖シグナルに応答する可能性を示した。

今後の研究の推進方策

特に研究推進計画上、変更点は無い。

次年度の研究費の使用計画

24年度の未使用額はなく、当初の計画通り研究費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] キナーゼとホスファターゼの連係による細胞周期制御2013

    • 著者名/発表者名
      持田悟
    • 雑誌名

      細胞工学

      巻: 32 ページ: 309-313

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi