• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

シグナル配列を持たない短鎖ペプチドはいかにして細胞間情報を伝えるか?

研究課題

研究課題/領域番号 23657152
研究機関神戸大学

研究代表者

影山 裕二  神戸大学, 遺伝子実験センター, 准教授 (90335480)

キーワードショウジョウバエ / 短鎖ペプチド / シグナル伝達
研究概要

PRIペプチドは稿藤堂汚物で最も短い機能的ORFにコードされる11アミノ酸のペプチドであり、シグナル配列を含まないにもかかわらず、遺伝学的解析からは細胞非自立的な作用を示すことが知られている。
PRIペプチドの細胞情報伝達における機能を推測する際に、PRIペプチドの細胞内局在は極めて有用な情報となる。以下の解析を行い、PRIペプチドの細胞内局在を解析した。
計5種類の合成PRIペプチドを抗原とした抗PRIペプチド抗体を作製し、ショウジョウバエ胚の細胞画分に対するウエスタンブロット法、あるいは全載標本に対する免疫組織化学法を行ったが、欠失変異体と比較して顕著なシグナルを示す抗体は得られなかった。また、PRIペプチドを各種分子タグ(HA, myc あるいは FLAG)との融合ペプチドとして発現するトランスジェニック系統を用い、分子タグに対する抗体を用いて、PRIペプチドの細胞内局在の解析を試みたが、現在までのところ全くシグナルは検出できていない。上記タグ付きペプチドを安定的に発現する細胞株を用い、免疫沈降及びウエスタンブロット解析により、細胞外への分泌の可能性を検討したところ、細胞核及び細胞質の画分にはタグ付きPRIペプチドの発現がわずかに検出されたものの、培養上清への分泌は検出できなかった。なお、免疫沈降の際に、PRIペプチドに特異的に結合すると思われる因子は、銀染色法では全く検出できなかった。これらの実験はいずれも、PRIペプチドの発現量が極端に少なく、通常の方法の解析では非常に検出しにくいことを示す。残念ながら本研究においては発現細胞以外にPRIペプチドが輸送されるかどうかについては未解決のままとなったが、少なくとも、細胞外へのPRIペプチドの分泌はないか、あったとしてもごくわずかの量に過ぎないことを示差する結果となった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] The binding of multiple nuclear receptors to a single regulatory region is important for the proper expression of EDG84A in Drosophila melanogaster.2013

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Akagi, Kageyama, Y., Kayashima, Y., Takakura, Y., Hirose, S. and Ueda, H.
    • 雑誌名

      J. Mol. Biol.

      巻: 425 ページ: 71-81

    • DOI

      10.1016/j.jmb.2012.10.020

    • 査読あり
  • [学会発表] Physiological roles of MRE32 RNA in Drosophila optic lobe and wing development.2012

    • 著者名/発表者名
      Sachi Inagaki, Masanao Sato, Yasuo Fukami, Yuji Kageyama
    • 学会等名
      第14回日本RNA学会年会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20120718-20120720
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi