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2012 年度 実施状況報告書

マツノマダラカミキリのゲノム上に存在する共生細菌由来遺伝子群の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23657163
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

相川 拓也  独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (90343805)

研究分担者 安佛 尚志  独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究員 (30392583)
菊地 泰生  宮崎大学, 医学部, 准教授 (20353659)
キーワードマツノマダラカミキリ / ボルバキア / 遺伝子水平転移 / 遺伝子発現
研究概要

既往の研究により、マツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリの染色体には、節足動物の共生細菌として知られるボルバキアの遺伝子が数多く組み込まれていることが示されている。本研究の目的は、このマツノマダラカミキリのゲノム上に大規模に存在するボルバキア由来の遺伝子群の中に、宿主昆虫に利用されている遺伝子があるかどうかを明らかにすることである。本年度は、マツノマダラカミキリ成虫を人工飼育により多数作出し、それらの各組織から抽出したRNAをトランスクリプトーム解析に供試した。まず、マツノマダラカミキリ雌雄成虫をペアにして交尾させ、産卵用丸太に産卵させた。産卵丸太は週に2回ほど新しいものと交換した。卵は丸太の樹皮を剥いで取り出し、シャーレに並べて25℃で保温した。孵化幼虫は1頭ずつ人工飼料に入れ、終齢幼虫になるまで発育させた。得られた終齢幼虫は順次10℃で保管し休眠を覚醒させた。約3ヶ月後、終齢幼虫を1頭ずつ湿らせた濾紙を敷いたシャーレに移し成虫になるまで25℃で保管した。羽化したマツノマダラカミキリ成虫を1頭ずつプラスティック容器に移し、餌となるマツの枝を与えて2週間から3週間ほど性成熟するまで飼育した。性成熟したマツノマダラカミキリ雌雄成虫を解剖し、精巣、卵巣、筋肉、消化管を取り出し、各組織別にRNAを抽出した。現在、それらのRNAサンプルを用いたトランスクリプトーム解析を外部に委託している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、マツノマダラカミキリ成虫の各組織からRNAを抽出し、トランスクリプトーム解析まで進めることができたことから、おおむね計画通り進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

現在トランスクリプトーム解析を外部に委託しており、次年度中にその結果が得られる予定である。得られたRNA sequenceデータの中から、ボルバキア由来の配列があるかどうかを解析する予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度の予算は主に分子生物学関連の消耗品の購入および学会発表等の旅費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] マツノマダラカミキリに残る共生細菌感染の痕跡2012

    • 著者名/発表者名
      相川拓也
    • 雑誌名

      日本森林学会誌

      巻: 94 ページ: 292-298

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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