研究課題
ゼブラフィッシュRH2タイプオプシンの4つのサブタイプ遺伝子を含むPACクローンを鋳型にして、1つの遺伝子をGFP、別の1つの遺伝子をRFPレポーター遺伝子で置換した上でRH2-LCRを移設した。それら2つの遺伝子の組合せの異なる一連のコンストラクトを作成した。また、RH2-LCR-直上域-GFPコンストラクトの直下に別の遺伝子の直上域とRFPを連結させた、2つの遺伝子組合せの異なる一連のコンストラクトを作成した。これらをゼブラフィッシュ胚に導入した。 メダカのRH2タイプオプシンの3つのサブタイプ遺伝子を含むBACクローンに対する遺伝子の蛍光レポーター置換、RH2-LCRの欠失、RH2-LCRの移設、RH2-LCR-プロモーター-蛍光レポーター連結コンストラクトの作成を行なった。メダカSWS2タイプに関しては、SWS2タイプオプシン遺伝子と蛍光マーカーを置換した改変BACクローンの作成と遺伝子の直上領域にGFPを連結させたコンストラクトの作成を行なった。 グッピーLWSオプシン遺伝子群の発現様式をin situ hybridizationと定量PCRで調べた。それらのオプシン視物質の再構成に向けてベクターの構築と細胞系の検討を行なったを。トリニダッドトバゴ由来の集団サンプルについてLWS-2遺伝子の塩基配列決定を行なった。
2: おおむね順調に進展している
遺伝子導入実験が予定より遅れているが、当初の予定より多くのDNAコンストラクトを作成した。視物質再構成のために培養細胞系のよりより構築にむけて検討を重ねた。グッピーは当初より多くの個体について配列決定を行なった。
視物質再構成を開始する。グッピーの集団データを集団遺伝学的方法により解析する。
ゼブラフィッシュとメダカのLWS、SWS2、RH2について重複遺伝子の制御領域の探索を継続する。次世代のゲノムに導入遺伝子を伝えるトランスジェニックラインにおいて蛍光マーカーの網膜での発現様式を、胚期から成魚まで時間を追って観察する。短いDNAコンストラクトの導入においては、多コピーがゲノムに挿入されるとRH2-LCRと遺伝子間の距離と相対位置が確定できなくなるため、転移酵素遺伝子Tol2のmRNAを共導入することで単一コピーでの組込みを行なう。グッピーLWSの吸収波長を明らかにし、集団遺伝学解析から集団多様性に関係する自然選択を検証する。
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Anthropological Science
巻: 120 ページ: 81-89
10.1537/ase.110525
http://www.jinrui.ib.k.u-tokyo.ac.jp/kawamura-home.html