研究課題
1. 古動物骨ゲノム解析:遺跡から人骨とともに出土した古イノシシ骨のゲノム解析を行い、ラセミ化率の測定、定量PCR法によるDNA残存量の推定およびコンタミネーション率を査定した。2. 古人骨を選定:形態学的情報をもちい対象とすべき古人骨を選定した。つづいて、古人骨のラセミ化率を測定し、DNA残存率がより高い試料を選定した。3. 古人骨ゲノム解析:【DNA抽出と残存量の推定】上記の選定方法で選ばれた古人骨2個体からDNAを抽出した。分光光度計に夜測定および定量PCR法によるDNA残存量の推定を行った。【ライブラリー作成】古人骨2個体に加え上記のイノシシ1検体からのDNAももちいた。古代DNAは脱プリン化など化学修飾を受けている。こうした化学修飾を取り除く酵素処理をしたものとしないもので別々のライブラリーを作成した。また古人骨に関しては、1検体から複数の独立したライブラリー作成を行った。こうして古人骨と古イノシシ骨あわせて合計16個のライブラリーを作成した。【次世代シークエンサーによる解析】これらのライブラリーをIllumina Genome Analyzer IIx をもちい、3枚のフローセル(合計24レーン)を使用して塩基配列解析を行った。【バイオインフォーマティクス】得られたゲノム情報をコンピュータを用いて解析した。4. 統計手法の開発:隠れマルコフモデルおよび階層ベイズモデルを構築した。5. コンピュータシュミレーション:現代の沖縄諸島ヒト集団のゲノム網羅的SNPデータを用いて日本の人類学で古典的に議論されてきた①置換説、②小進化説、③混血説(二重構造モデル)のうちどのモデルが妥当か査定した。
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