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2013 年度 実績報告書

イネの雑種強勢に関する形質指標とゲノム指標の作成

研究課題

研究課題/領域番号 23658001
研究機関北海道大学

研究代表者

貴島 祐治  北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60192556)

研究分担者 高牟禮 逸朗  北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (90179557)
キーワードイネ / ヘテロシス / 形質指標 / ゲノム指標 / 種子形質 / マイクロアレイ / 反復配列
研究概要

イネのヘテロシスに関して形質の指標とゲノム指標の作成を目標に研究を行ってきた。形質指標に関しては、従来行われたイネのF1種子に比べ、交雑組み合わせや系統数を大幅に増やし、日本晴に対して、コシヒカリ、Taichung65 (T65)、キタアケ、黒色稲2号(A58)、インディカ系統のIR36、Kasalath、Peiku (#108)、アジア栽培稲の近縁野生種(O. rufipogon)であるW107、W593、W630、アフリカの栽培稲(O. glaberrima)であるWK18、WK21を交配に用いた。組合せは日本晴を基準親として、他の11系統を対応させ、全て相反交雑をした。これら20組み合わせのF1種子を3反復以上で試験することにより、高い精度でイネにおける全体的なヘテロシスの評価を行った。形質調査には、ヘテロシスが現れやすいと言われているF1種子の形質調査を実施し、胚サイズ、種子重量および発芽能について検討した。胚のサイズには交雑の組合せによってヘテロシスが現れ、母性効果と関連している可能性が指摘できた。イネ属内における種間交雑において、インプリンティングが関与した胚乳の発達不良により種子重量が低下することが示唆できた。発芽後3日間シュート長を測定したところ複数の組合せにおいてヘテロシスが確認でき、特に日本晴を雌親としインディカ系統とO.rufipogonおよびO. glaberrimaを雄親とした組合せでは、2日目から3日目のシュートの成長がヘテロシスに対応していることが分かった。ゲノム指標としては、マイクロアレイ解析を実施し、F1個体の葯の反復配列の発現が親に比べて低下することが判明した。以上の結果は、従来のアプローチでは得られない結果であり、本研究の独自の切り口によって明らかになった。研究開始以前の予想とは異なる結論が得られたことも興味深い。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] イネゲノムの反復配列に基づく低温鈍感力の解析2013

    • 著者名/発表者名
      石黒聖也
    • 雑誌名

      日本草地学会誌

      巻: 59 ページ: 60-63

  • [雑誌論文] イネのゲノム中のAT反復配列は種々のDNAを取り込む進化の原動力2013

    • 著者名/発表者名
      小柳香奈子
    • 雑誌名

      日本草地学会誌

      巻: 59 ページ: 55-59

  • [雑誌論文] A pair of transposons coordinately suppresses gene expression, independent of pathways mediated by siRNA in Antirrhinum.2013

    • 著者名/発表者名
      T. Uchiyama
    • 雑誌名

      New Phytologist

      巻: 197 ページ: 431-440

    • DOI

      10.1111/nph.12041

    • 査読あり
  • [学会発表] イネゲノムによるウイルス断片の取り込みとその進化2013

    • 著者名/発表者名
      貴島祐治
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      20131012-20131013
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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