ケミカルバイオロジーによる高効率遺伝子ターゲッティング技術の構築

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23658012
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 育種学
• 研究機関: 独立行政法人農業生物資源研究所
• 研究代表者: 土岐 精一 独立行政法人農業生物資源研究所, ゲノム機能改変研究ユニット, ユニット長 (80212067)
• 研究分担者: 雑賀 啓明 農業生物資源研究所, その他部局等, 研究員 (20435613)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 育種学 / 遺伝子 / ゲノム / 植物 / バイオテクノロジー

研究概要

高等植物における相同組換えを利用した遺伝子ターゲッティングの高効率化をめざし、相同組換えを活性化する化学物質を探索した。相同組換え頻度を計測することができるシロイヌナズナのモデル実験系を用いて237種類の化学物質を評価した結果、相同組換え頻度を向上させると考えられる化学物質が15種類選抜された。また、DNAの二重鎖切断(DSBs)処理で顕著な発現誘導を受けることが知られているRad51遺伝子の発現解析の結果、特に効果が高いと思われる3種類の化学物質はDSBsを誘導しない可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] 植物における新ゲノム改変技術の開発と応用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 雑賀啓明、土岐精一
  • 雑誌名: バイオサイエンスとインダストリー 巻: 71 ページ: 275-278
• [雑誌論文] Overexpression of OsRecQl4 and/or OsExo1 enhances DSB-induced homologous recombination in rice (2012)
  • 著者名/発表者名: Kwon Y-I, Abe K, Osakabe K, Endo M,Nishizawa-Yokoi A, Saika H, Shimada H, Toki S
  • 雑誌名: Plant Cell Physiol 巻: Vol.53 ページ: 2142-2152
  • DOI: DOI:10.1093/pcp/pcs155
  • 査読あり
• [雑誌論文] Suppression of Ku70/80 or Lig4 leads to decreased stable transformation and enhanced homologous recombination in rice (2012)
  • 著者名/発表者名: Nishizawa-Yokoi A, Nonaka S, Saika H, Kwon YI, Osakabe K, Toki S
  • 雑誌名: New Phytol 巻: Vol.196 ページ: 1048-1059
  • DOI: DOI:10.1111/j.1469-8137.2012.04350.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] 従来技術とGM技術を繋ぐ新しい育種技術 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土岐精一
  • 雑誌名: JATAFF newsletter 巻: 23 ページ: 5
• [雑誌論文] 植物ゲノムの標的遺伝子改変における人工制限酵素の利用
  • 著者名/発表者名: 遠藤真咲、土岐精一
  • 雑誌名: 生物工学会誌 ページ: (掲載予定)
• [学会発表] Stimulation of homologous recombination in rice by enhanced resection of DSBs with OsRecQl4 and/or Exo1 (2012)
  • 著者名/発表者名: Kwon Y-I, Abe K, Osakabe K, Endo M, Nishizawa-Yokoi A, Saika H, Toki S
  • 学会等名: 10th International Congress on Plant Molecular Biology
  • 発表場所: 韓国
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] Suppression of Ku70/80 or Lig4 leads to decreased T-DNA integration and enhanced homologous recombination in rice (2012)
  • 著者名/発表者名: Nishizawa-Yokoi A, Nonaka S, Saika H, Osakabe K, Toki S
  • 学会等名: 10th International Congress on Plant Molecular Biology2012
  • 発表場所: 韓国
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] 標的遺伝子特異的改変による植物の分子育種
  • 著者名/発表者名: 土岐精一
  • 学会等名: 第7回よこはまバイオマス研究会
  • 発表場所: 理化学研究所
• [学会発表] 標的遺伝子特異的改変による植物の分子育種
  • 著者名/発表者名: 土岐精一
  • 学会等名: 第1回植物育種セミナー
  • 発表場所: 新潟大学
• [学会発表] HEJ機構抑制イネにおける相同組換え頻度とジーンターゲッティング効率の評価
  • 著者名/発表者名: 横井彩子、野中聡子、雑賀啓明、刑部敬史、土岐精一
  • 学会等名: 第53回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 京都産業大学
• [学会発表] Stimulation of DSB-induced gene targeting by enhanced resection of DSB sites
  • 著者名/発表者名: Osakabe K, Kwon Y-I, Abe K, Saika H, Endo M, Ohtsuka N, Nishizawa-Yokoi A, Takeda S, Toki S
  • 学会等名: EMBO Workshop 'Genetic Stability & Change: Genome Maintenance Mechanisms in Plants'
  • 発表場所: フランス
• [学会発表] イネにおける標的遺伝子改変技術の展望、イネ遺伝学
  • 著者名/発表者名: 横井彩子、刑部敬史、雑賀啓明、土岐精一
  • 学会等名: 分子生物学ワークショップ
  • 発表場所: 奈良先端科学技術大学院大学
• [学会発表] 配列特異的な人為的改変を可能にする遺伝子操作技術の開発と利用
  • 著者名/発表者名: 刑部敬史、横井彩子、權容益、大槻並枝、遠藤真咲、雑賀啓明、土岐精一
  • 学会等名: 第30回日本植物細胞分子生物学会講演
  • 発表場所: 奈良先端科学技術大学院大学
• [学会発表] 効率的なイネの遺伝子ターゲッティングを目指して
  • 著者名/発表者名: 雑賀啓明
  • 学会等名: 第54回日本植物生理学会年会講演
  • 発表場所: 岡山大学
• [図書] Plant Mutation Breeding and Biotechnology (2012)
  • 著者名/発表者名: Osakabe K, Saika H, Okuzaki A, Toki S
  • 総ページ数: 609
  • 出版者: CABI
• [図書] Plant Mutation Breeding and Biotechnology (2012)
  • 著者名/発表者名: Osakabe K, Endo M, Toki S
  • 総ページ数: 609
  • 出版者: CABI