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2012 年度 実績報告書

花色と花弁の質感の改変を目指した転写因子と花弁特異的プロモーターを用いた分子育種

研究課題

研究課題/領域番号 23658027
研究機関名古屋大学

研究代表者

白武 勝裕  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (90303586)

キーワード園芸学 / 育種学 / バイオテクノロジー / 花き / 分子育種 / 花弁特異的プロモーター / 花色改変 / 花弁質感の改変
研究概要

本研究では,我々が開発した花弁表皮細胞特異的プロモーター(InMYB1pro)下で,1,葉緑体形成を誘導する転写因子(GLK)を発現させて「緑色」の花弁の花きを作出するための技術と,2,花弁の表皮細胞の形を変化させる転写因子(Mixta=MYB)を発現させて花弁の「質感」を変化させた花きを作出するための技術の創出を目指している.研究実績は以下である.
1,葉緑体誘導による花弁の緑色化: GLKを恒常的高発現発現プロモーター(CaMV35Spro)下につないだ発現ベクターを構築し,シロイヌナズナの形質転換体を作出した.しかしながら,若干の花弁の緑色傾向が見られたが,明確な花弁の緑色化に至らなかった.そこで,葉緑体の分解に関わる遺伝子であるChlorophyllase(Chlase)およびPheophytinase(PPH)をRNAi法により抑制した形質転換シロイヌナズナを作出して花の表現型を観察したが,やはり明確な花弁の緑色化を引き起こせなかった.一方,シロイヌナズナの変異体集団の中に花弁が緑色になる個体を見出したため,花弁の緑色化を目指し,その遺伝子の発現抑制(RNAi)形質転換アサガオの作出を進めた.
2,表皮細胞の形状変化による花色と花弁質感の改変: MixtのホモログであるAtMYB106をInMYB1pro下でCRES-T法により抑制するベクターを構築し,シロイヌナズナに形質転換したところ,花弁細胞と花弁が収縮した花を着けた個体と,逆に花弁細胞が平坦になった花を着けた個体の両方が得られた.同じベクターを用いてトルコギキョウへの形質転換を行い,1個体が開花に至ったが,目立った表現が認められず,他の形質転換系統の開花を待っている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] Molecular breeding of floricultural crops using transporter genes2013

    • 著者名/発表者名
      Toko Oda, Haruko Makino, Yusuke Mizuno, Mari Nekohashi, Atsushi Hoshino, Kumi Yoshida, Shogo Matsumoto and Katsuhiro Shiratake
    • 学会等名
      International Workshop on Plant Membrane Biology XVI I
    • 発表場所
      Kurashiki
    • 年月日
      20130326-20130331
  • [学会発表] ジャスモン酸メチルがトルコギキョウ切り花の開花および細胞壁伸展性関連タンパク質に及ぼす影響2013

    • 著者名/発表者名
      落合正樹,太田垣駿吾,白武勝裕,松本省吾,山田邦夫
    • 学会等名
      平成25年度園芸学会春季大会
    • 発表場所
      東京農工大学
    • 年月日
      20130323-20130324
  • [学会発表] アサガオ由来花弁特異的InMYB1プロモーター 第一報:アサガオ以外の植物における作動2013

    • 著者名/発表者名
      白武勝裕,森本玲奈,猫橋茉莉,廣瀬真名,東未来,森田裕将,星野敦,飯田滋
    • 学会等名
      第53回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20130321-20130323
  • [学会発表] アサガオ由来花弁特異的InMYB1プロモーター 第二報:ホメオティック遺伝子の抑制によって構造を改変した花における作動2013

    • 著者名/発表者名
      東未来,森本玲奈,猫橋茉莉,廣瀬真名,太田垣駿吾,松本省吾,大島良美,光田展隆,高木優,白武勝裕
    • 学会等名
      第53回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20130321-20130323
  • [学会発表] 花弁特異的InMYB1プロモーターの花弁特異的発現誘導機構の解明 第2報:温度依存性ap3-1変異体における構造変化した花における作動2012

    • 著者名/発表者名
      東未来,猫橋茉莉,森本玲奈,廣瀬真名,太田垣駿吾,松本省吾,光田展隆,高木優,大島良美,白武勝裕
    • 学会等名
      平成24年度園芸学会秋季大会
    • 発表場所
      福井県立大学
    • 年月日
      20120922-20120924
  • [学会発表] 花弁特異的InMYB1プロモーターの花弁特異的発現誘導機構の解明 第1報:ホメオティック遺伝子の抑制によって構造を改変した花における作動2012

    • 著者名/発表者名
      東未来,猫橋茉莉,森本玲奈,廣瀬真名,松本省吾,光田展隆,高木優,大島良美,白武勝裕
    • 学会等名
      第30回日本植物細胞分子生物学会(生駒)大会
    • 発表場所
      奈良先端科学技術大学
    • 年月日
      20120803-20120805
  • [学会発表] バラ切り花の開花とアクアポリン2012

    • 著者名/発表者名
      堀部貴紀,岩田成生,白武勝裕,山田邦夫
    • 学会等名
      第7回トランスポーター研究会年会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20120609-10

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公開日: 2014-07-24  

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