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2012 年度 実績報告書

カイコガにおける害虫性フェロモン産生の挑戦とフェロモンブレンド生成メカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 23658055
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

本 賢一  独立行政法人理化学研究所, 小林脂質生物学研究室, 専任研究員 (90333335)

キーワード性フェロモン
研究概要

本研究ではトランスジェニック系を利用してカイコガにアワヨトウの性フェロモンを産生させることを試みた。カイコガの性フェロモンであるボンビコール(E10,Z12-16:OH)生合成経路では、Bmpgdesat1による連続した不飽和化反応により、16:CoA(パルミトイルCoA)からE10,Z12-16:CoAが生じた後、さらにアシル基還元酵素BmpgFARによってボンビコールとなる。そこでカイコガフェロモン腺で組織特異的に目的遺伝子を発現させる実験系(Moto et al., 2012)を応用してBmpgdesat1遺伝子をノックダウンさせたトランスジェニックカイコガを作製したところ、16:OHに比べてボンビコール及びZ11-16:OHが優位に減少していることを確認した。
アワヨトウの性フェロモン生合成経路では、16:CoAからZ11-16:CoA が生じた後、アシル基が還元されZ11-16:OHとなり、さらにOH基がアセチル化されてZ11-16:OAcとなる。羽化2日目のアワヨトウフェロモン腺のEST解析をした結果、Bmpgdesat1およびBmpgFARのホモログが得られたことから、これらの酵素活性を調べ、実際にフェロモン産生に関与している事を明らかにした。Bmpgdesat1ホモログをPsΔ11と名付け、これを上述のBmpgdesat1ノックダウンカイコガのフェロモン腺で発現させた結果、Z11-16:OH量が増加していることを確認した。一方、アワヨトウ性フェロモン生合成に関わる3つ目の酵素(FAAT)についてはEST解析からは単離出来なかった。そこで、より網羅的に解析するため新たにde novo transcriptome解析を行った結果、カイコガゲノムにはない新規遺伝子を得ることに成功し、これをFAAT候補遺伝子とした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Construction of an in vivo system for functional analysis of the genes involved in sex pheromone production in the silkmoth, Bombyx mori.2012

    • 著者名/発表者名
      Ken-ichi Moto
    • 雑誌名

      Frontiers in Encocrinol.

      巻: 0

    • DOI

      10.3389/fendo.2012.00030

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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