環境メタゲノミクスのツールとして、多孔質構造素材で作成した鏃を提案した。これに試料を染み込ませ、土壌に刺すことによって、各種化学物質の微生物叢への影響評価を、またスクリーニング対象を鏃に浸透させることによって、特定機能を持つ微生物の集積を試みた。その結果、鏃から対象物質を徐々に放出することによってその周辺に固有の微生物叢を生じさせることに成功した。さらに、鏃の間隔は 5cm 程度で十分であり、省スペース、かつ環境負荷の少ない実験が可能でることも明らかにした。今後,本手法のような安価かつ手軽なメタゲノム技術が開発されることを期待している。
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