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2012 年度 研究成果報告書

寝たきり動物モデルの確立と寝たきりからの復帰促進食品成分に関する分子栄養学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 23658111
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 食品科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

小田 裕昭  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20204208)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
キーワード寝たきり / 脂質代謝 / 肝障害
研究概要

これまでヒトの寝たきり状態を再現することができる動物モデルがなかったため、私たちは動物の簡易固定装置であるボールマンケージを使って、実験的寝たきり動物モデルを開発した。この寝たきり動物モデルを用いて寝たきり状態からの復帰を促進する食品成分の探索を行う基礎実験を行った。この寝たきりモデルにおいて、体の中で何が起きているかを探索するため、肝臓遺伝子発現をマイクロアレー法により検討した。寝たきりラットモデルにおいて、血中コレステロール濃度が増加することを確認した。また、寝たきりラットにおいて、肝障害マーカーである血中 ALT、AST の活性が増加することを確認した。 この血清コレステロール濃度の増加は肝臓からの VLDL コレステロールと VLDL 中性脂質の放出速度の増加であることがわかった。 肝臓トランスクリプトミクス解析から、肝細胞の増殖、アポトーシスに関連する遺伝子群の変化が認められた。この遺伝子の変化は、肝障害がこれらの遺伝子発現を介した結果として起きた可能性を示している。また、含硫アミノ酸代謝の遺伝子発現にも変化が見られた。この含硫アミノ酸代謝の変動が、コレステロール・胆汁酸代謝を変動させた結果、血中コレステロール濃度を低下させたと考えた。また、対照群のえさとして用いたカゼインと比較して、卵白タンパク質や大豆タンパク質は血中コレステロール濃度の増加を抑えた。さらに、大豆タンパク質は寝たきり状態で起きる肝障害も完全に抑制することがわかった。これらの結果は食餌タンパク質などの食餌因子により寝たきり状態で起きる脂質代謝異常や肝障害を抑制することができることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 寝たきり状態によって引き起こされる代謝異常 シンポジウム「食スタイルの分子生物学ー不活動症候群(寝たきり)、シフト・ワーカーは何をどのように食べたらよいのか」2013

    • 著者名/発表者名
      小田裕昭
    • 学会等名
      日本農芸化学会 2013 年度大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20130300
  • [学会発表] 「寝たきり状態」それ自身によって起きる肝障害・脂質代謝異常とアミノ酸代謝の変動2011

    • 著者名/発表者名
      小田裕昭
    • 学会等名
      日本外科代謝栄養学会第48回学術集会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20110700
  • [学会発表] 寝たきりモデル動物における脂質代謝異常・肝障害メカニズムのバイオインフォマティクス解析2011

    • 著者名/発表者名
      ローラン・トマ、市川礼奈、何墨耕、小田裕昭
    • 学会等名
      第65回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20110500

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公開日: 2014-09-25  

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