• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

食品中の非変異原性発がん化合物による薬物代謝酵素のエピジェネティク制御

研究課題

研究課題/領域番号 23658116
研究機関神戸大学

研究代表者

今石 浩正  神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50223318)

キーワードP450 / エピジェネティック / がん
研究概要

食品中の変異原性発がん物質に対して、非変異原性発がん物質はその発がんメカニズムの詳細は明らかでない。また、遺伝子の上流領域に存在するプロモーター領域のメチル化量によって、遺伝子の発現量が変化するなどの、後天的な遺伝子発現の制御(エピジェネティクス)に対する知見が集まりつつある。特に、P450遺伝子のエピジェネティック制御に関する研究報告は最近増加しており、新しい知見への期待が高まっている。そこで、本研究では、食品成分とP450、トランスポーターとの相互作用を解析しすることで、総合的な食品相互作用の解析を試みた。
ヒト肝臓がん由来培養細胞株であるHepG-2にITC類の溶媒として用いたDMSOをおよび、本研究で用いた各ITCを混合した培地に曝露させた。ITC類を曝露した培養細胞中のmRNAを定量PCRで分析した。CYP1A2遺伝子において、methyl ITCを添加した場合に発現が抑制されることが判明した。次に、強力な脱メチル化剤である5-aza-dCを添加し、各P450遺伝子の発現量がどのように変化するかを定量PCRを用いて解析した。その結果、CYP1A2遺伝子において、5-aza-dC添加によって、MP ITC 10μM添加時の発現量が著しく抑制されているという結果が得られた。本結果は、CYP1A2遺伝子の上流領域に、CYP1A2遺伝子の発現を抑制する遺伝子配列が存在している可能性を示唆している。すなわち、CYP1A2抑制遺伝子の上流領域にあるプロモーターが脱メチル化され、発現が誘導されることで、CYP1A2遺伝子の発現が抑制された可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Predicting Toxicity of Food-Related Compounds Using Fuzzy Decision Trees2013

    • 著者名/発表者名
      Yajima, D., Ohkawa, T., Muroi, K., Imaishi, H.
    • 雑誌名

      International Journal of Bioscience, Biochemistry and Bioinformatics

      巻: 4 ページ: 33-38

    • DOI

      10.7763/IJBBB.2014.V4.306

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒトP450反応パターン解析を用いた食品関連化合物の毒性予測2013

    • 著者名/発表者名
      今石浩正
    • 学会等名
      P450、UGT、SULT研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130602-20130603
  • [学会発表] 食品安全性評価を目指した薬物代謝系および薬物排出系の相互作用解析2013

    • 著者名/発表者名
      澤田夏美、後藤達志、今石浩正
    • 学会等名
      P450、UGT、SULT研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130602-20130603
  • [学会発表] 大腸菌へと異種発現させたCYP53A15によるp-ヒドロキシ安息香酸の生物変換2013

    • 著者名/発表者名
      初田浩志, 八木光彦, 今石浩正
    • 学会等名
      P450、UGT、SULT研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130601-20130602
  • [学会発表] ヒトP450発現大腸菌膜画分を用いたUmu-testによる食品関連化合物の変異原性評価2013

    • 著者名/発表者名
      室井 康平、森大気、後藤達志、澤田夏美、今石浩正
    • 学会等名
      P450、UGT、SULT研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130601-20130602
  • [学会発表] 食品化合物-医薬品間の薬物相互作用が、遺伝子多型を再現したヒト薬物代謝酵素活性に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      藤木亜衣,澤田夏美,今石浩正
    • 学会等名
      P450、UGT、SULT研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130601-20130602

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi