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2011 年度 実績報告書

Vaccination法を用いたナラ枯れ防除法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23658125
研究機関京都大学

研究代表者

二井 一禎  京都大学, 農学研究科, 教授 (50165445)

研究分担者 竹内 祐子  京都大学, 農学研究科, 助教 (80452283)
小林 正秀  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (10468259)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2012-03-31
キーワードナラ枯れ / Platypus quercivorus / Raffaelea quercivora / ジャスモン酸メチル / マスアタック / 集合フェロモン / エチレン / 獲得抵抗性
研究概要

ブナ科樹木萎凋病(以下、ナラ枯れ)はカシノナガキクイムシPlatypus quercivorusの大量穿入(マスアタック)と,この昆虫が樹体内に持ち込む病原菌Raffaelea quercivoraの樹木内蔓延により起こる伝染病である.1980年代以降,コナラ(Quercus serrata)やミズナラ(Q.crispula)といった樹種を中心に本病の被害は全国各地へと拡大しているが,未だその発病機構は明らかになったとはいえず,適切な防除方法も確立されていない。本研究では植物が傷害に応答して生産することが知られている植物ホルモン、ジャスモン酸メチル(以下MJ)と、エチレン(Et)を外部から寄主樹体に接種し、寄主の抵抗性反応を誘起し、カシノナガキクイムシに対する獲得抵抗性の誘導を試みた。その結果、本来寄主への飛来に見られるマスアタックに変化が起こり、飛来ピークが不明瞭になり、かつ飛来総数が減少した。しかし、このように植物ホルモンで処理した個体の中には、本来の飛来ピーク時から遅れて大量飛来が生じるものがあり、このような処理の効果が一時的なものであることを伺わせた。この実験で観察された植物ホルモンの効果はカシノナガキクイムシが生産する集合フェロモンに影響を与えている事が示唆されたが、そのことを確かめるためには更なる研究が必要である。また、本研究結果は植物と他生物の相互作用を研究する上で、宿主樹木の植物ホルモン処理が新しい研究方法となることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] コナラへのVaccination処理がナラ枯れ伝播昆虫に及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤一輝、光川侑輝、山本福壽、竹内祐子、二井一禎
    • 学会等名
      第56回日本応用動物昆虫学会
    • 発表場所
      近畿大学農学部(奈良)
    • 年月日
      2012-03-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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