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2013 年度 実績報告書

細胞壁におけるリグニンの存在形態-形状、大きさ、分布-に関するナノレベル分析法

研究課題

研究課題/領域番号 23658140
研究機関東京大学

研究代表者

松本 雄二  東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (30183619)

キーワードリグニン / 原子間力顕微鏡 / テトラシアノエチレン / 木質細胞壁
研究概要

リグニン芳香核は、メトキシル基やフェノール性水酸基などの形で酸素原子が直接結合しているため、その共鳴効果により比較的電子リッチであり、電子欠乏状態の二重結合系を有する化合物とは強い相互作用を持つと考えられた。そのような化合物を結合させた探針を用いて樹木細胞壁の原子間力顕微鏡観察を行えば、リグニンが存在する部位とのみ探針が相互作用を示すことが期待され、それを用いればリグニンの存在形態についての情報が得られると考えた。
実際、試みた化合物群の中でテトラシアノエチレンは、リグニン芳香核と極めて強い相互作用を示すことが確認された。しかし、これを結合させた探針を用いて原子間力顕微鏡観察を行って得られた画像は、果たしてリグニンの存在形態を示すものなのかどうかは、確証が得られていない。
今後、本研究費で得られた成果を生かして、テトラシアノエチレンの結合量や結合方などを様々に変えて細胞壁の画像を比較する、あるいは、リグニンを段階的に分解・除去した細胞壁を調製して相互に比較する等の実験を繰り返し、目的とした樹木細胞壁におけるリグニンの存在形態の解明につなげたいと考えている。

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公開日: 2015-05-28  

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