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2011 年度 実施状況報告書

バイオマス燃料生産に適する最少遺伝子セットを持つマリンビブリオセルの創成

研究課題

研究課題/領域番号 23658172
研究機関北海道大学

研究代表者

澤辺 智雄  北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (30241376)

研究分担者 中川 聡  北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (70435832)
細川 雅史  北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (10241374)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード再生可能エネルギー / 水産学 / 微生物 / ゲノム / バイオマス
研究概要

陸上バイオマスや淡水に依存しないバイオ燃料の生産として,海洋バイオマスの燃料変換技術基盤の効率化が喫緊の課題である。申請者は海藻特有の糖質をバイオエタノールやバイオ水素に変換するマリンビブリオを見いだし,バイオ燃料生産の最適化と全ゲノム配列に基づく代謝系の予測を可能とした。しかし,より効率的にバイオ燃料を生産するためには「マリンビブリオの細胞(すなわちセル)の中で淀みなく流れる代謝経路の予測」と「この流れを阻害する代謝を破壊したセルを用いた実測」が必要である。平成23年度は,アルギン酸塩の分解と利用能が高く,かつドラフトゲノム配列の情報があるVibrio halioticoli をモデルとし,アルギン酸の代謝系の再構成および中央代謝系の遺伝子発現基盤の構築を試み以下の結果を得た。1.アルギン酸の分解および利用に関する遺伝子を検索し,ABC輸送体やNa+/溶質共輸送体遺伝子とアルギン酸あるいはオリゴアルギン酸分解酵素がクラスターを形成する領域を見いだした。また,アルギン酸の単糖ユニットが中央代謝系に入ることができるエントナードウドロフ経路の存在も見出した。2.リアルタイムPCRにより遺伝子の定量的発現解析を高精度で行うために,様々な培養条件下においても安定した遺伝子発現データを得ることができる「標準化遺伝子」を,Ct値の変動係数とM値を基に,3種類決定した。3.アルギン酸添加培地で培養した菌体からRNA抽出可能な条件を設定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アルギン酸の分解利用に関する遺伝子の相同性が低く,その同定に時間を要している。アルギン酸添加培地で培養した菌体からRNAを抽出することに成功したものの,逆転写反応あるいは遺伝子増幅反応阻害があり,安定した実験系の構築に時間を要している。

今後の研究の推進方策

タンパク質構造データベースを利用してアルギン酸代謝に関わる遺伝子の同定精度を高めることにより代謝系の再構築を急ぐ。またその経路を基に淀みなく流れる代謝系の予測を実行する。さらに遺伝子破壊系の構築を進める。

次年度の研究費の使用計画

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公開日: 2013-07-10  

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