研究課題/領域番号 |
23658189
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
福村 一成 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (50312864)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 点滴かんがい / 地下かんがい / 村落調査 |
研究概要 |
研究計画【23年度】の携帯端末を利用したデータ収集に関わるデータベースの管理に関わるハード・ソフトウェアの準備を完了した。具体的にはサーバーの立ち上げ、ソフトウェア開発環境の準備を完了した。しかしながら、研究計画のうちケニア国内において実施する予定の調査準備、現地農家グループのベースライン調査は諸般の事情により渡航が出来なかったため、メールのやり取りによる準備となり、次年度の作業となった。ケニアにおいて協力農家の圃場において試行する予定の簡易点滴かんがいについては、大学内の実験圃場で地下かんがいへの応用と操作性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
23年度に計画していた研究対象地(ケニア国)への2回の渡航予定が実行できなかったことによる影響が大きく、国内における準備作業やシステムの立ち上げは進んだが、全般の評価としては「遅れている」とした。 渡航予定が調整できなかった理由は次の2点に要約できる。 (1)震災津波による農地の塩害調査と除塩工法の検討に現地調査や除塩の試行、効果の判定など、塩害対策支援が当初想定していた以上に現地作業量が大きくなってゆかざるを得なかった。(2)そのような状況のもと、現地(ケニア)の乾季の長期化(一部では干ばつに近い状況)で現地調査等の協力者との頻繁な日程調整が困難な状況となった。さらに10月にはナイロビ市内のテロ事件もあり、研究協力者を同行させるわけにはゆかない状況となり、代表者のみでの渡航を計画したが具体的な作業量との関係、出発がずれ込んだことにより、雨季が始まり、圃場での地下かんがいの施工が困難となったため24年度の施工とした。
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今後の研究の推進方策 |
【次年度利用予定研究費】あり。今年度の現地調査、施工が実施できなかった事由は(1)震災津波による塩害と除塩対応による業務、協力の想定外の急増と(2)現地の干ばつ及び渡航予定直前のナイロビ市内のテロによる日程変更に対応できなかったことによる。【今後の推進方策】現地の調査、施工について24年度前半に集中的に実施し、夏休みまでに現地作業の準備等を協力機関と十分に打ち合わせを行う。現在、学期中ではあるが5月に短期間の現地での作業打ち合わせを予定している。とくに、ベースライン調査は夏休みまでに完了するよう準備を進めている。また、前年度に引き続き、塩害対策除塩の評価についての協力を行うが23年度ほどの作業量とならない予定で、夏休み期間中の日程管理を十分に行い研究の進捗をはかる。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度はケニアの協力機関との打ち合わせ、ベースライン調査、現地の協力農家への説明と簡易点滴かんがい、地下かんがいの施工、使用用水量等、農作業記録等のデータ収集を予定しており、5月、6月の雨季終わり~乾季の初めの期間に2度現地入りをして夏休み期間中の作業準備を行う。さらに、夏休み期間中(現地は乾季となる)には当初予定していた10日間の予定を25日程度に延長し集中的に研究の進捗を図る。さらに、11月の小雨季、1月の乾季にかんがいについての現地調査を行い、年度末に向け研究をまとめる。
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