研究課題/領域番号 |
23658191
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山路 永司 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (10143405)
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研究分担者 |
中嶋 康博 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (50202213)
守田 秀則 岡山大学, 環境学研究科, 准教授 (60239663)
九鬼 康彰 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (60303872)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 農村アメニティ / 東アジア / 生活環境施設 / 社会関係資本 / 環境・景観資源 |
研究概要 |
農村アメニティ性について、本研究では生活環境施設、社会関係資本、および環境・景観資源の融合されたものと定義するが、農村アメニティ性の維持・向上という課題は、東アジア諸国に共通するものである。 研究の初年度である平成23年度は、5つの研究目的のうち、1)農村アメニティ性の主体、2)農村アメニティ性の要素、3)農村アメニティの体系化に、国内の各地方別、国外の3ヵ国別に文献収集および解読・考察を行った。 諸外国の事業については、文献調査に加え現地での調査およびヒアリングが不可欠であるため、韓国については研究代表者が、中国については全員が同時期に訪問調査を行った。すなわち、2011年12月に山路がソウル大学を訪問し、研究会に出席しながら韓国およびアジア太平洋諸国の文化的景観について横断的に比較検討した。また同じ12月に、研究代表者・分担者全員が中国を訪問し、一般農村の農村生活施設と農家民宿事例、観光農村の景観の統一と伝統文化保全、都市近郊での集落移転を含む大規模開発を事例にアメニティ性を考察し、中国文化大学で研究交流会を開催し意見交換を行った。 以上に加え、2011年9月に開催された国際農業工学会に合わせて4ヵ国を横断的に比較検討するシンポジウムを開催し、各国の事情と重点課題を整理した。また11月には農村計画学会秋期大会に合わせて日韓シンポジウムを開催し、日韓の農村における防災計画と復興計画について、比較検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績に示したとおり、中国については中国の農村計画およびアメニティ性について具体的事例を通じ、調査を進め考察を深めることができた。しかし、韓国および台湾については、若干の事例は収集したものの、農村計画およびアメニティ保全についての理解がいまだ十分ではない。 以上を勘案して、(2)おおむね順調に進展していると自己評価する。
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今後の研究の推進方策 |
2年目であり最終年度である平成24年度には、初年度の重点であった1)農村アメニティ性の主体、2)農村アメニティ性の要素、3)農村アメニティの体系化に加え、4)農村振興計画との関係解明、5)具体的な地区における計画立案を推進する。 その推進のための具体的事例調査として、24年度は台湾あるいは韓国での全員での現地調査を実施する。さらに可能であれば、現地で各国比較のシンポジウムを開催する。
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次年度の研究費の使用計画 |
上記目的のための主たる経費は、台湾あるいは韓国における全員での現地調査旅費である。また、年度当初および年度末に研究打合せ会議を開催するため、国内旅費を予定している。
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