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2011 年度 実施状況報告書

粘性土壌における熱的特性の塩類濃度依存性解明

研究課題

研究課題/領域番号 23658194
研究機関明治大学

研究代表者

登尾 浩助  明治大学, 農学部, 教授 (60311544)

研究分担者 佐藤 道夫  明治大学, 研究・知財戦略機構, 共同研究員 (00588775)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード粘土鉱物 / 体積熱容量 / 熱伝導係数 / 拡散2重層 / サーモTDRプローブ / 凝集構造 / 分散 / 塩水
研究概要

知り合いの研究者に依頼して必要な土壌試料を入手した。サーモTDRプローブの作成を業者に依頼したが、こちらの要求通りの性能が達成できなかったので、引き続き開発中である。従って、土壌の熱的性質の測定は未着手である。また、電子顕微鏡を使って入手した粘土鉱物の凝集構造を可視化するために、本学の佐藤博士に共同研究を依頼した。現在、湿潤粘性土の可視化に必要な様々な前処理法を検討中である。 有限要素法を使った汎用ソフトウェアであるCOMSOL multiphysicsを使って、凝集による構造変化によって熱輸送が影響を受けるかどうかの数値実験を行った。簡単の為に、粘土鉱物の破片が4枚存在する飽和状態を仮定した。4枚の粘土鉱物破片が、(1)箱状に並んでいる場合、(2)層状に積み重なっている場合、(3)壁状に隣り合っている場合の3通りについて数値実験を行った。更に、各々の粘土鉱物破片は拡散2重層に囲まれていると仮定した。数値計算の結果、壁状の場合に一番熱が伝わり易く、次いで箱状、そしてと層状と続いた。また、拡散2重層の熱的性質をバルク溶液の1/2と仮定した場合には、どの構造の場合も熱の伝わり方が悪くなった。構造的には、壁状、箱状、層状の順に熱が伝わり難くなった。従って、Faroukiの仮説通り、粘土鉱物の構造変化は明らかに熱輸送に影響を与えることが示された。拡散2重層の影響がどの程度あるのかを定量的に把握するために、更に数値実験と室内実験を継続して行う必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

熱的性質を測定するためのサーモTDRプローブは、極めて特殊な構造のため、限られた業者しか作成するのが困難である。こちらの要求する性能になかなか達することが出来なかったので、測定が遅れている。電子顕微鏡を使った凝集構造の可視化は予想以上に難航している。前処理の方法を模索中である。

今後の研究の推進方策

サーモTDRプローブの製作を完了して、土壌試料を使った測定を開始する。また、電子顕微鏡を使った凝集構造の可視化については、引き続き前処理の方法を検討する。数値実験は、使用する粘土鉱物の破片の配置をより現実に近づけて、引き続き継続する。この際、拡散2重層内の熱適性質に関する情報を更に集めて、モデルに適用する。

次年度の研究費の使用計画

数値計算及び実験補助を行う研究補助員への謝金 250千円電子顕微鏡使用に必要な消耗品 100千円海外旅費(研究発表) 150千円

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公開日: 2013-07-10  

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