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2012 年度 実施状況報告書

食肉中の不飽和脂肪酸濃度を増大する遺伝子発現の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 23658217
研究機関東北大学

研究代表者

加藤 和雄  東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60091831)

キーワード食肉組成 / 不飽和脂肪酸 / SCD / 遺伝子導入 / 可視化
研究概要

我が国で確立された黒毛和牛肉は、筋肉内脂肪交雑が高く、霜降り肉と呼ばれる。国際的にも柔らかく味が良いと評価が高い。和牛肉の旨味と食感は筋肉内不飽和脂肪酸に依存するとされており、牛肉生産現場において重要な指標となっている。一方、牛のような大型の家畜を用いた遺伝子改変は高額な経費と時間を必要とするため、効率的な研究開発にはモデル動物の作製が必須である。筋肉内脂肪細胞における不飽和脂肪酸生成は、delta-9不飽和化酵素の遺伝子発現量によって制御されており、本遺伝子の発現を促進することで筋肉内脂肪の不飽和度を高めることができる。本年度はマウスES細胞のdelta-9不飽和化酵素のゲノムDNA断片をBAC(Bacterial Artificial Chromosome)ライブラリーよりサブクローニングを行い、得られたゲノムDNA断片を元にノックインベクターを作製した。ノックインを行なうための相同組換えベクターの構造確認し、作製したノックインベクターの構造を塩基配列決定および制限酵素切断により確認する。ES細胞クローンの判定のためのサザンブロット用のプローブを作成した。ノックインベクターを導入したES細胞をサザン法によってスクリーニングし、内在性delta-9-不飽和化酵素のExon 1の部分がGFPに置き換えられた細胞を同定した。スクリーニングによって同定された相同組換えES細胞を野生型3.5日胚にマイクロインジェクションし、キメラ動物を作製中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで次のような結果を得ているので、計画通り順調に進んでいる。
相同組換え法を用いて、内在性delta-9不飽和化酵素のExon1部分にオワンクラゲ由来の蛍光蛋白質(GFP)を挿入させたマウス胚由来万能細胞(ES細胞)を樹立した。

今後の研究の推進方策

相同組換えES細胞を野生型3.5日胚にマイクロインジェクションし、キメラ動物を作製する。生殖細胞系列にES細胞が存在するキメラ動物をF1後代を検査することにより同定する。同定された生殖細胞キメラ動物を野生型動物と交配させ、実験に必要な数の動物を確保するとともに、安定的に保存出来るよう配偶子凍結を行なう。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費はキメラ動物作成のために、相同組換えES細胞を野生型3.5日胚にマイクロインジェクションし、生殖細胞系列にES細胞が存在するキメラ動物をF1後代を検査することに使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] The regulation of chemerin and CMKLR1 genes expression by TNF-α, adiponectin and chemerin analog in bovine differentiated adipocytes2012

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Song SH, Ardiyanti A, Kato T, So KH, Katoh K, Roh SG
    • 雑誌名

      Asian-Australian Journal of Animal Science

      巻: 25(9) ページ: 1316-1321

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effects of bovine growth hormone (GH) gene polymorphism on lipogenic genes expression levels in diaphragm tissues of Japanese Black Heifer2012

    • 著者名/発表者名
      11. Ardiyanti A, Abe T, Tameoka N, Kobayashi E, Shoji N, Suzuki K, Roh SG, Katoh K
    • 雑誌名

      Asian-Australian Journal of Animal Science

      巻: 25(8) ページ: 1055-1062

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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