研究課題
組織表層領域の画像解析を可能とする低コヒーレンス光干渉を利用した光干渉断層画像化法(オプティカル・コヒーレント・トモグラフィ:OCT)は、弱い近赤外光を生体に照射し、生体試料内部からの後方散乱光を高感度に検出することにより、生体試料の断層画像を撮影する技術であり、超音波画像診断と比べて高分解能を有する特長がある。本研究では、画像撮影の解像度とデータ解析能力を向上させたOCTシステムを開発し、不透明な組織への応用が可能な次世代型OCTシステムの基盤技術を確立するとともに、卵巣内の卵胞を非接触・無侵襲・リアルタイムに画像化できる新しい卵巣機能評価システムの開発を目的とした。本年度は、昨年度までに構築した中心波長840 nmのOCTシステムの画像解析速度の高速化を図り、このシステムを用いてマウス卵巣内に存在する各発生ステージの卵胞のイメージングを試みた。また、OCTシステムの画像解析精度を生物学的に検証するために、光学顕微鏡による連続組織切片を作製し、卵巣内での各発生段階の卵胞を定量化した。従来のラインカメラより5倍速い超高速ラインカメラを導入した結果、三次元断層画像計測の時間短縮を図ることにより、ボリュームサイズ(1024×500×500画素)が2秒以下で計測することができた。組織学的解析の結果、この改良したシステムにより発達初期の1次卵胞及び2次卵胞の構造を明確に確認することができ、卵胞のサイズを基準に卵胞の定量化が可能となった。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (24件) (うち招待講演 3件) 備考 (2件)
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