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2011 年度 実施状況報告書

いわゆる現代病の症状軽減に向けて:機能性蛋白質を運ぶ微胞子虫ベクターの確立

研究課題

研究課題/領域番号 23658254
研究機関北里大学

研究代表者

筏井 宏実  北里大学, 獣医学部, 講師 (80327460)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード微胞子虫 / 遺伝子導入
研究概要

本研究は、特徴的な感染様式を持つ微胞子虫類(Microsporidia)の組換え体作製方法を確立し、機能性蛋白質を運ぶ微胞子虫ベクターを作製する目的で実施している。 微胞子虫類のEncephalitozoon cuniculi は全ゲノム配列が解読されているが、発現解析としての組換え体作製技術および遺伝子機能阻害技術につながる基本的方法、遺伝子導入法が確立されていない。その原因として、微胞子虫は2つの特徴(spore が強固な構造物および偏性細胞内寄生真核生物)を有する事が考えられる。 そこで、本年度は遺伝子導入法の確立を目指して、薬剤選択マーカーの検討および遺伝子導入法の検討を行なった。1. 薬剤選択マーカーの検討:Pyrimethamine、既に作製済みであるBlasticidin およびGeneticin 耐性細胞を用いてE. cuniculi の薬剤感受性試験を行ったところ、PyrimethamineおよびBlasticidinには感受性はなく、Geneticinにおいて感受性を示したことから、薬剤選択マーカーとしてneoR 遺伝子が候補となった。2. 遺伝子導入法の検討:精製したE. cuniculi のspore に、約5kbのプラスミドをエレクトロポーレーションして遺伝子導入が行なわれたかPCR法により確認を行なったところ、E. cuniculi のspore内に標的遺伝子が存在する事が確認された。現在、本条件を基に最適なエレクトロポーレーション条件の検討、および、エレクトロポーレーション後のE. cuniculi の増殖可否の検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

薬剤選択マーカーの検討および遺伝子導入法の検討に関してはおおむね順調に進行しているが、発現ベクター構築の発現プロモーターの検討および機能性蛋白質を運ぶ微胞子虫ベクター作製等の達成度が予定していたものより低いため。

今後の研究の推進方策

速やかな遺伝子実施導入法の確立のため、当研究室が保有していた遺伝子導入装置Gene PulserIIと異なるシステム装置Nucleofector 2bを本年度は購入した。今後、遺伝子導入法のさらなる検討を行ない、遺伝子導入法のより効率的な条件を見いだす。 発現ベクター構築の発現プロモーターの検討速度をあげ、機能性蛋白質を運ぶ微胞子虫ベクターの作製等について早期実施に努める。

次年度の研究費の使用計画

次年度は、より効率的な研究実施のために遺伝子導入法の比較検討、発現プロモーターの検討、発現ベクター構築など遺伝子組換え技術を多用するため、研究費は遺伝子取り扱い関連試薬、培養関連試薬および消耗品の割合が高くなる。

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公開日: 2013-07-10  

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