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2011 年度 実施状況報告書

黄砂は病原性ウィルスの「長距離の運び屋」として機能しうるか?

研究課題

研究課題/領域番号 23658270
研究機関筑波大学

研究代表者

森尾 貴広  筑波大学, 国際部, 准教授 (10292509)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード黄砂 / 病原体 / 微環境 / 緩衝作用
研究概要

研究実施者が所属するグループ並びに他グループによる先行研究、公開されている気象データを基に、黄砂の飛来・通過経路データ、通過地点上空の大気汚染に由来して黄砂粒子が通過時に曝露されると考えられる微環境データの収集・解析を行った。現在実験室での微環境再現のために、得られた経路、微環境データの類型化を進めており、実験室における黄砂粒子周辺の微環境の再現にあたってなるべく少ないパラメータで実現出来るよう最小限必要な微環境パラメータが何であるかの検討を行っている。 実験室内での黄砂飛来時の黄砂粒子周辺の微環境の再現系の確立においては、フラスコ、攪拌機を用いた装置の試作を行い、投入する砂サンプルの量、撹拌子の形状・大きさ、撹拌速度に関する予備的な条件検討を行った。 黄砂粒子周辺の微環境、特に弱酸、弱塩基による緩衝作用の評価法の確立については、蛍光プローブ等を用いた粒子単位での条件検討には至っていないが、予備的に投入した砂サンプルをごく少量の水で洗い流した水溶液を用いた測定法の検討を行ったが、検出感度の面で本研究遂行上の要件を満たす結果が得られていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究の基幹となる蛍光顕微鏡の導入が予定通りに行うことが出来なかった。そのため蛍光プローブを用いた砂粒子レベルでの微環境測定系の確立に関する実験が大幅に遅れ、基本データの収集・解析と予備的実験にとどまってしまった。また、本研究以外での用務過多による本研究の実施のためのエフォートの確保が特に23年12月頃まで極めて困難であったことから研究全体の進捗が計画より遅れた。

今後の研究の推進方策

「現在までの達成度」の項で述べた理由で進捗が遅れている黄砂粒子表面の緩衝作用を評価する方法論の確立を中心に計画を進めるが、研究の上位目標である黄砂の飛来環境下で病原体が活性を保持できるかを検証することを第一義にするため、測定法については必要最小限の分子、イオンに関する評価法の確立を優先させる。 実験室内での黄砂飛来時の黄砂粒子周辺の微環境の再現系の確立においては前年度の予備的研究の結果を踏まえ、再現すべき必要最小限の環境パラメーターに焦点を絞り、可能な限り単純な装置の開発に努める。

次年度の研究費の使用計画

遅くとも24年度の前半までに蛍光顕微鏡ほか黄砂粒子周辺の微環境測定のための基幹備品・物品を導入する。黄砂飛来時の黄砂粒子周辺の微環境の再現系の確立のための装置に関する物品は23年度に基本的なものは導入済みであるため、条件検討において追加で必要となった部品の購入、黄砂粒子表面の微環境の測定のための試薬類の購入に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 黄砂と口蹄疫・鳥インフルエンザ輸送との関連性2012

    • 著者名/発表者名
      真木太一、礒田博子、森尾貴広、山田パリーダ、八田珠郎、杜明遠、脇水健次
    • 雑誌名

      畜産の研究

      巻: 66 ページ: 237-246

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公開日: 2013-07-10  

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