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2012 年度 実績報告書

医薬品合成の鍵中間体複素環化合物のヒトと環境に優しいワンポット合成法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 23659010
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

伊藤 彰近  岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (10203126)

キーワード光酸素酸化反応 / ワンポット / ハロゲン / 触媒 / 複素環 / フェナシルハライド / スチレン
研究概要

申請者は既に、スチレン類から光酸素酸化反応によりフェナシルハライド類を一端合成し、同一フラスコ内で連続してアミジン誘導体と反応させることで、ワンポットでイミダゾール誘導体の合成を行うことに成功している。この結果は、光酸素酸化の際に生じる副生成物(ヨードヒドリン類、アルデヒド類)や消費されなかったハロゲンが複素環合成を阻害しないことを示しており、触媒量のハロゲンソースを用いた光酸素酸化/カップリングによる複素環合成が可能であることを示唆している。そこで、アミジン類の代わりにチオアミド類を添加することで同様にフェナシルハライド類を経由するチアゾール類のワンポット合成を試みたところ、良好な収率で目的のチアゾール類を与えることが分かった。そこで、イミダゾール類及びチアゾール類に関して、スチレン類からのワンポット合成の検討を行った。しかしながら、いずれの場合もフェナシルハライド類の生成は観察されるものの、目的の複素環化合物(イミダゾール、チアゾール)を得るには至らなかった。中間体であるフェナシルハライド類が相当量生成していることから、カップリングの原料であるアミジン類或いはチオアミド類が、反応系中において不活性な状態に変換されているものと推定している。一方申請者は、本反応の検討過程において、スチレン類からフェナシルヨーダイド類を経由して、遷移金属を用いることなくアセトフェノン類をワンポットで直接得ることに初めて成功した。本反応では、ワンポット条件下、反応場(溶媒)を代えることで、単体ヨウ素にヨード化剤及びルイス酸触媒としての2種類の機能を発現させている。今回、触媒量のハロゲンソースによるスチレン類からのワンポット複素環合成を行うことができなかったが、反応場の変換によるカップリング原料の活性化等についてさらに精査することにより、当該複素環合成への展開を見いだせるものと考えている。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 学会発表 (10件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ヨウ素を触媒とするビスインドリルメタンのワンポット合成法2013

    • 著者名/発表者名
      多田教浩、信田智哉、藤谷明敏、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] 芳香族アルデヒド類を用いる光酸素酸化的ベンゾイミダゾール合成2013

    • 著者名/発表者名
      長澤圭倫、堀田敏行、信田智哉、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] トルエン類の光酸素酸化による過安息香酸類の生成とワンポットエポキシ化反応への利用2013

    • 著者名/発表者名
      田口雅、崔 蕾、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] 光酸素酸化反応を利用するアリールボロン酸のフェノール類への変換反応2013

    • 著者名/発表者名
      松井啓太、石神敬文、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] 触媒量の単体ヨウ素を用いる三級アミン類と炭素求核との酸化的縮合反応2013

    • 著者名/発表者名
      藤谷明敏、信田智哉、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] フルオラスアントラキノンを用いる芳香環上メチル基の光酸素酸化反応2013

    • 著者名/発表者名
      松﨑葉子、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130331
  • [学会発表] 単体ヨウ素を触媒とした酸化的酸素-炭素結合形成反応の開発2012

    • 著者名/発表者名
      信田智哉、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      日本病院薬剤師会東海ブロック・日本薬学会東海支部 合同学術大会2012 岐阜
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      20121118-20121118
  • [学会発表] 一重項酸素酸化反応を経るβ-オキソエステル類の酸化転位タンデム反応の開発2012

    • 著者名/発表者名
      堀田敏行、信田智哉、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      第38回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121105-20121106
  • [学会発表] 光酸素酸化による過酸化水素の生成とワンポットエポキシ化反応への利用2012

    • 著者名/発表者名
      古橋 草平、崔 蕾、多田教浩、三浦 剛、伊藤彰近
    • 学会等名
      第58回日本薬学会東海支部 総会・大会
    • 発表場所
      静岡
    • 年月日
      20120707-20120707
  • [学会発表] One-Pot Metal-Free Syntheses of Acetophenones from Styrenes with lodine2012

    • 著者名/発表者名
      Tomoya Nobuta, Norihiro Tada, Tsuyoshi Miura, Akichika Itoh
    • 学会等名
      19th International Conference on Organic Synthesis in conjunction with The 24th Royal Australian Chemical Institute Organic Conference
    • 発表場所
      Melbourne
    • 年月日
      20120701-20120707
  • [備考] 岐阜薬科大学合成薬品製造学研究室(伊藤研)

    • URL

      http://www.gifu-pu.ac.jp/lab/gousei/index.html

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公開日: 2014-07-24  

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