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2011 年度 実施状況報告書

新規な分泌性形態形成因子遺伝子の探索とその役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23659035
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 信行  京都大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (10110610)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード分泌性因子 / 形態形成 / 遺伝子 / ゼブラフィッシュ / マウス
研究概要

DNAデータベースにあるヒト、マウス、ゼブラフィッシュの機能不明な遺伝子がコードしていると期待されるアミノ酸配列を無作為に選択し、PSORT(a computer program for the prediction of protein localization sites in cells)などのアミノ酸配列解析ソフトを活用して新規な分泌性因子遺伝子を探索した。これまで、数多く(20種類以上)の分泌性因子遺伝子候補を同定し、その発現をゼブラフィッシュ胎児やマウス胎児で調べている。これらの遺伝子の内、申請者は2種類の新規な分泌性BMP antagonist遺伝子を発見し、 Brorin , Brorin-likeと名付けた。これら分泌性因子はその構造は類似していることから、その機能的類似性が予想された。また、これらの遺伝子はヒト、マウス、ゼブラフィッシュなどで見出され、脊椎動物に共通した遺伝子である。Zebrafish BrorinとBrorin-likeはいずれも受精後16時間から腹側視床において発現が認められた。その発現様式はいずれも類似していた。受精後24時間では前交連や、後脳の神経節、松果体、下垂体など脳神経系特異的に発現していた。その発現は受精後36時間胚においても持続していた。BrorinとBrorin-like 機能阻害胚の形態観察を行った。いずれの機能阻害胚も前脳の萎縮および脳室の膨張などの脳の形成異常が認められた。従って、BrorinとBrorin-likeは脳形成因子であることが明らかになった。さらに、申請者はBrorinとBrorin-like以外にもゼブラフィッシュ胎児の脳神経系に特異的に発現している複数の分泌性因子遺伝子の機能解析も進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの研究により、数多くの(20種類以上)分泌性因子遺伝子を同定した。さらに、ゼブラフィッシュの脳神経系で特異的に発現しているいくつかの遺伝子について機能解析を進めている。

今後の研究の推進方策

これまでの同定された分泌性遺伝子の内、脳神経系で特異的に発現しているいくつかの遺伝子に焦点を合わせ、その機能解析を進める。機能解析の方法としては、昨年度と同様にゼブラフィッシュ胎児における遺伝子機能抑制を用いる。

次年度の研究費の使用計画

当初の予定通り、平成24年度の研究費を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Neucrin, a novel secreted antagonist of canonical Wnt signaling, plays roles in developing neural tissues in zebrafish2012

    • 著者名/発表者名
      A. Miyake, S. Nihno, Y. Murakoshi, A. Satsuka, Y. Nakayama, N. Itoh
    • 雑誌名

      Mechanism of Development

      巻: 128 ページ: 577-590

    • DOI

      doi:10.1016/j.mod.2012.01.001

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fgf20b is required for the ectomesenchymal fate establishment of cranial neural crest cells in zebrafish2011

    • 著者名/発表者名
      H. Yamauchi, M. Goto, M. Katayama, A. Miyake, N. Itoh
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun

      巻: 409 ページ: 705-710

    • DOI

      doi:10.1016/j.bbrc.2011.05.069

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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