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2012 年度 実績報告書

組織特異的に遺伝子が発現するメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23659040
研究機関大阪大学

研究代表者

土井 健史  大阪大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (00211409)

研究分担者 岡田 欣晃  大阪大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (50444500)
キーワード組織特異的遺伝子発現 / Robo4遺伝子 / 血管内皮細胞 / DNAメチル化 / SP1 / GABP
研究概要

我々は組織特異的に遺伝子が発現するメカニズムの解明を目的とし、血管内皮細胞特異的に発現するRobo4遺伝子の発現制御メカニズムの解析を行っている。これまでに、Robo4プロモーターの転写開始点付近11個のCpG配列が非内皮細胞で特異的に高度にDNAメチル化されること、また、このDNAメチル化が非内皮細胞特異的にRobo4遺伝子発現を抑制することを明らかにした。そこで今回、非内皮細胞におけるRobo4遺伝子の発現抑制がDNAメチル化によってのみ行われているかを解析するために、プロモーターの転写開始点付近のCpG配列に変異を導入したメチル化を受けない変異型プロモーターを作製し、その組織特異性を遺伝子改変マウスを用いて解析した。その結果、変異型プロモーターは野生型プロモーターと同様に内皮細胞特異性を有していたことから、非内皮細胞におけるRobo4遺伝子発現抑制にはDNAメチル化以外の機構も関与することが明らかになった。また、非内皮細胞であるHEK293細胞にDNA脱メチル化促進剤(5-AC)と、プロモーターを活性化する転写因子であるSP1、GABPを強制発現するためのアデノウイルスを処理する実験を行った。その結果、5-AC未処理の細胞ではSP1、GABPの発現はRobo4遺伝子発現にほとんど影響を与えなかったが、5-AC処理細胞においては、SP1、GABPの発現はRobo4 遺伝子発現を顕著に上昇させた。この結果から、Robo4遺伝子の組織特異的な発現は、プロモーターの転写開始点付近の脱メチル化と、転写活性化因子の発現の両条件を満たした時にはじめて生み出されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] An induced pluripotent stem cell-mediated and integration-free factor VIII expression system2013

    • 著者名/発表者名
      Yakura Yuwna
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 431 ページ: 336-341

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2012.12.096

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Transcriptional regulation of the endothelial cell-specific receptor, Robo42012

    • 著者名/発表者名
      Okada Yoshiaki
    • 雑誌名

      Yakugaku Zasshi

      巻: 132 ページ: 1045-1049

    • 査読あり
  • [学会発表] DNAメチル化サイトへの点変異導入はRobo4プロモーターの組織特異性を失わせる

    • 著者名/発表者名
      岡田 欣晃
    • 学会等名
      第6回日本エピジェネティクス研究会年会
    • 発表場所
      学術総合センター(東京都)
  • [学会発表] Robo4遺伝子の組織特異的な発現を制御するDNAメチル化サイトについての解析

    • 著者名/発表者名
      西山 侑児
    • 学会等名
      第13回Pharmaco-Hematologyシンポジウム
    • 発表場所
      日本薬学会長井記念ホール(東京都)
  • [学会発表] Robo4 遺伝子の組織特異的な発現はDNA メチル化により制御される  ―血 管内皮細胞特異的な遺伝子発現が生み出されるメカニズムとは―

    • 著者名/発表者名
      岡田 欣晃
    • 学会等名
      第62 回日本薬学会近畿支部総会・大会
    • 発表場所
      武庫川女子大学薬学部(兵庫県)
    • 招待講演
  • [学会発表] 血管内皮細胞特異的遺伝子発現の制御メカニズム解析

    • 著者名/発表者名
      岡田 欣晃
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 招待講演
  • [学会発表] Robo4プロモーターの組織特異的なDNAメチル化パターンが決定されるメカニズムの解析

    • 著者名/発表者名
      酒井 美貴
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
  • [備考] 大阪大学薬学研究科生命情報解析学分野ホームページ

    • URL

      http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/b018/index.html

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公開日: 2014-07-24  

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