注目するタンパク質の機能解明を行う際に、抗体等による特異的なタンパク質検出やドミナントネガティブ作用等によるタンパク質の特異的機能制御は、目的のタンパク質間の特異的な結合/相互作用により可能になる。ここで、注目するタンパク質AとB間の特異的な結合があるとき、野生型Aタンパク質よりもBタンパク質への結合親和性が高い変異Aタンパク質を意図的に作製することができれば、より信頼性の高いタンパク質の検出や機能制御が可能になり、質の高いタンパク質の機能解析ができるようになる。そのような意図した結合親和性を向上させる変異タンパク質を創出するために、本研究では、サルエイズの原因ウイルスであるSIVの易変異原性とそのウイルス生存原理を利用した、特異的タンパク質間相互作用の自動的親和性向上システムの開発のための基礎的な研究を行った。
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