研究課題/領域番号 |
23659102
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
内山 安男 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (10049091)
|
研究分担者 |
小池 正人 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80347210)
佐々木 光穂 順天堂大学, 医学部, 助教 (20432536)
砂堀 毅彦 順天堂大学, 医学部, 助教 (00407115)
鈴木 ちぐれ 順天堂大学, 医学部, 助教 (40536629)
|
キーワード | LMPCR / 海馬 / CAD / 細胞死 / 低酸素脳虚血付加 / ノックアウトマウス / DNase II / プロセッシング |
研究概要 |
本年度は、マウスDNase IIはマクロファージのリソソームに局在すること、粗面小胞体で合成されたDNase IIは45 kDaで、Golgi装置を介してリソソームに送られると30 kDaと23 kDaにプロセッシングされることがわかった。このことは、DNase IIは45 kDaが前駆体で、30 kDAは一本鎖で23 kDaは重鎖であるが、前駆体もpH依存性に活性を持つことが明らかとなった。さらに、肝臓でカテプシンLを欠損すると、30 kDaのみで23 kDaまでプロセッシングが進まないことがわかり、DNase IIのプロセッシングにカテプシンLが関与することが明らかとなった。これらの事実はおPros One (Ohkouchi et al., 2013)に発表された。CADとDNaseIIを共に欠損するマウス(CAD-/-DNaseII-/-マウス)を経時的に観察した結果、体のサイズは野生型に比べてはるかに小さいが、生後数週間生存できることが判明した。そこで生後6-8週齢のCAD-/-DNaseII-/-を用いて、左総頚動脈を結紮後、8%酸素92%窒素の環境下に20分暴露後する低酸素脳虚血負荷を行い、1日後に健常側と傷害側より海馬組織を採取しDNA断片化を検討した。その結果、CAD-/-DNaseII-/-では傷害側においてDNAラダーが認められた。上記結果から成獣マウスにおけるH-I負荷に伴う海馬錐体細胞の細胞死も新生仔のそれと同様にDNaseII、CADのいずれにも依存せず、未知のDNaseが働いている可能性が示唆された。
|