研究課題
ヒトHCN4チャネルのプロモーター領域を含むBACにGFP遺伝子を連結し、電気穿孔法でヒトESに遺伝子導入し、Neomycinにより耐性クローンを選択しBAC搭載ヒトES細胞株を得た。ヒトESおよびiPS細胞からペースメーカ細胞を含む心筋細胞を分化誘導するために、ヒトES細胞をコンフルエントの状態にし、酵素処理により小型の細胞塊を作成し、マトリゲル上で培養し、Wntシグナルの阻害薬とBMPシグナルの阻害物質を添加して、分化誘導を開始し、4日間培養する。引き続き酵素処理により単一細胞を作成後、96 well dishの各wellに10000個の細胞を巻き凝集塊を作製して、BMP4とFGF2を添加することで分化誘導した。ヒトES細胞の分化効率は最大20~30%であり分化誘導法を確立した。分化誘導によりフローサイトメータ状でHCN4-GFP発現の強い8株を樹立し、その中でクローン1(#1)を解析した。#1は正常な核型と未分化マーカーの正常な発現を確認した。分化誘導により全細胞の5%にHCN4-GFPの発現を認めた。HCN4-GFP陽性細胞をソーティングし、単一細胞ならびにその凝集塊の自律拍動を確認した。ペースメーカ細胞の電気特性の検討をシュミレーションモデルとの比較を用いて検討した。ES細胞からの心筋分化誘導効率の改善の為に、エピジェネティクス因子の一つであるHP1-γの作用を検討し、その効果を検証した。さらに、ES細胞の未分化性を維持する細胞としてマウス線維芽細胞に変えて脂肪由来幹細胞を検討した。これらの多能性幹細胞から遺伝子改変なく表面抗原であるプリオンを用いて心筋を単離出来ることを確認した。現在ヒトiPS細胞には同様の検討を予定している。
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