ATP 受容体チャネルP2X_2 は、3 個のサブユニットからなるが、2分子 のATPの結合で活性化される。本研究は、2 分子のATP 結合のシグナルが、3 量体中をどのように流れるかを明らかにすることを目的とした。3 量体中の変異の数を厳密にコントロールして導入する手法により3 量体P2X_2 の様々な部域に1、2 もしくは3 個の変異を導入して解析を行った。その結果、活性化シグナルは、ATP 結合部位、およびリンカー部位では、ATP の結合した 2つのサブユニット上を伝わって流れ、膜貫通部位のイオン透過領域においては、3つのサブユニットに拡がることを示唆する結果を得た。
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