研究課題/領域番号 |
23659136
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
田中 利男 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00135443)
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研究分担者 |
西村 有平 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30303720)
島田 康人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40378427)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 肥満モデル / オミックス / 治療遺伝子 / トランスクリプトーム / 疾患モデル |
研究概要 |
本研究は世界に先駆けて創成したヒト臨床オミックスが類似した食餌性肥満モデル(BMC Physiology 2010,10,21)を活用して臨床抗肥満薬のオミックス機構を解明し、すでに見出している候補遺伝子の中から新規肥満治療遺伝子(特願2009-208272 MXD3遺伝子の発現阻害による肥満の抑制)を確立することを目的とする。これまでの研究成果より、独自の食餌性肥満モデル内臓脂肪における遺伝子発現変動がヒト肥満内臓脂肪と類似性が著しく高いことを明らかにしており(BMC Physiology 2010,10,21)、これら発現変動遺伝子の1つである新規肥満遺伝子MXD3をノックダウンすると、BMI、血漿トリグリセライド、内臓脂肪等を抑制することをすでに発見している。今回はこの食餌性肥満モデルを用いて、新規肥満治療ターゲットとしての機能を確立し、そのオミックス機構を解明する。平成23年度は過食時の肥満遺伝子クラスター解析を中心に行った。過剰給餌後の摂食を定量した後、内臓脂肪を剔出し、DNAマイクロアレイにより内臓脂肪遺伝子発現変動を解析し、摂食量・摂食時間・遺伝子発現変動の相関解析により、内臓脂肪等における肥満遺伝子クラスターを明らかにした。これらの肥満遺伝子クラスターのネットワーク解析から、前述のMXD3を含む複数の肥満制御遺伝子候補を抽出し、モルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチドのマイクロインジェクションにより各遺伝子の発現抑制実験を行った。遺伝子発現抑制時のBMI変化を解析したところ、新たな過食に応答する内臓脂肪遺伝子ネットワークを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者との協力のもと、本研究は当初の計画通り遂行されており、特に遅滞はない。また、研究成果も前述のMXD3を中心とした過食に応答する内臓脂肪遺伝子のネットワークの解明まで明らかにできており、おおむね研究計画立案通り順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は食事療法時の肥満遺伝子クラスター解析を中心に行う。まず、前述の食餌性肥満モデルに対して食餌制限療法を行い、その内臓脂肪等のトランスクリプトームの変化をDNAマイクロアレイにより解析する。そして、これらの食餌療法遺伝子クラスターのネットワーク解析から、肥満抑制遺伝子候補を抽出し、モルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチドのマイクロインジェクションにより各遺伝子ノックダウン時のBMI変化を解析し、新しい肥満抑制遺伝子を探索する。肥満からメタボリックシンドローム合併症への進展に関与する遺伝子クラスター(合併症遺伝子群)と内臓脂肪制御に関与する遺伝子ネットワーク、および独自に見出している内臓脂肪の新規肥満遺伝子(MXD3)の治療遺伝子ネットワークを解明する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の研究費は、DNAマイクロアレイを中心とした遺伝子発現解析用の試薬およびモルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチドの合成費に使用する。また適宜研究成果は学会にて発表するため、その費用として使用する。
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