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2012 年度 実績報告書

メタボリックシンドロームにおける破骨細胞の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23659149
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

篠原 正浩  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (60345733)

キーワード破骨細胞 / メタボリックシンドローム
研究概要

本申請では、大理石骨病を発症する破骨細胞特異的なノックアウトマウスを用いて破骨細胞による脂肪組織および筋組織の形成制御メカニズムの解明に焦点を絞り、メタボリックシンドロームにおける破骨細胞の機能解析を目的とした。
破骨細胞特異的ノックアウトマウスは、破骨細胞による骨吸収に異常をきたすため重度の大理石骨病を発症する。8週齢のマウスでは野生型とノックアウトマウスの体重に差はほとんど認められないが、40週齢のマウスではノックアウトマウスの体重が野生型と比較して約50%の体重であることを見出した。様々な組織・臓器の重量を測定したところ、ノックアウトマウスでは肝臓および生殖器周囲、皮下、内蔵の脂肪重量が野生型と比較して低下していた。また、ノックアウトマウスに高脂肪食負荷をかけた場合、野生型マウスは体重が増加し、体脂肪率が上昇するのに対して、ノックアウトマウスでは体重増加ならびに体脂肪率の増加は認められなかった。この結果は、破骨細胞の機能不全が脂肪蓄積と関連していることを示唆している。
破骨細胞と脂肪蓄積とを連関させる分子の同定を試みるため、ノックアウトマウス由来の破骨細胞と野生型マウス由来の破骨細胞を用いて網羅的な遺伝子発現解析を実施中であり、破骨細胞による脂肪蓄積メカニズムの解明に向けた基盤を構築した。
本研究により、破骨細胞は肥満形成に対して正に働くことが明らかとなり、骨吸収の抑制は肥満発症の抑制につながりうることを示した。本研究成果は、将来的なメタボリックシンドロームの新たな治療戦略につながることが期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 炎症性関節炎における破骨細胞の制御2013

    • 著者名/発表者名
      篠原正浩、高柳広
    • 雑誌名

      臨床リウマチ

      巻: 25 ページ: 未定

  • [学会発表] クロロキンによる破骨細胞分化抑制2012

    • 著者名/発表者名
      永井裕介、篠原正浩、高柳広
    • 学会等名
      第33回日本炎症再生医学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20120705-20120706
  • [学会発表] 骨破壊抑制を目指す破骨細胞研究2012

    • 著者名/発表者名
      篠原正浩
    • 学会等名
      第33回日本炎症再生医学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20120705-20120705
    • 招待講演
  • [学会発表] リソソームの酸性化は破骨細胞分化に必要である2012

    • 著者名/発表者名
      永井裕介、篠原正浩、Al-Bari Md. Adbul Alim、高柳広
    • 学会等名
      第30回日本骨代謝学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120700

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公開日: 2014-07-24  

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